ATOK20(ATOK2007)

ついに、ATOKもバージョン20だ。ここまで一つのソフトを使い続けるというのは凄いことかもしれない。
毎回の感想だけれど、使い勝手はそれ程変わらない。昔からFEPで入力している人間のクセだとは思うが、それ程の長文を一気に変換したりしないで、ほぼ単文節で変換→確定してしまうから、僕の場合には、実は構文解析の能力というのはそれほど問われないという気もする。ただ、なんとなく引っかかってしまう変換の場所というのはあって、ATOKのバージョンが上がるにつれて、そこらへんがどんどん減ってきている気がする。FEPなんて、もうこれ以上進化させるところもないだろうと毎回思うのだが、無駄で無意味な機能を増やすわけでもなく、きちんと改良して出してくるところは凄い。
ある種の節目となるversion 20は、変換エンジンも少し変わったようなのだが、それでもいつものATOKだ。アップグレード優待で、ダウンロード販売を利用すれば、かなり割安で利用することができる。インストールしてみた限りでは、少なくとも、重くなったりはしていないので、ホッとした。version18→verion19の時よりもアップデートは簡単になっているし、設定の引き継ぎも容易になった。FEPの用に毎日利用するものは、セットアップして直ぐに使い始めることができるというのはとても重要なことだ。ちなみに、カレットの近くに表示される変換モードを示すポップアップが、version 20から半透明になっているのだが、これはなかなか見た目が良くて気に入った。
ATOKは色々な機能を持っているのだが、僕の場合あまり高度な機能は使っていない。まずカスタマイズ可能なキーアサインはIMEに揃えている。これは、複数のPCを使うことも多く、操作方法だけはデファクトに合わせていた方が便利だからだ。英数字は半角変換にして、あの忌まわしい全角英数が変換候補にも出ないようにしている。これは精神衛生上とても良い。変換方式は、しゃべり言葉を優先していて、漢字の割合は低めになるようにしている。その方が読みやすいからだ。また、意外と助かるのは、ローマ字変換時の、打ち間違いの自動訂正。多少のタイプミスがあっても、ATOKの方で正しいと思われるタイプに直してくれる。
ATOKを使い始めてから、もう10数年になるので、自分の書き方と機械のクセが一体になっている。基本的にMicrosoft IMEは実行されないようにしてしまうのだが、完全にアンインストールすることが出来ないので、気がつくとFEPがMS IMEになってしまっていることがある。入力していて、「なんかいつもと違う!」と思うとIMEになっていたりする。それだけ、自然になっているのだと思う。
ATOKと紙copiの組み合わせで、軽く文章を書いていくと、なかなか楽しい気分になる。「書ける」という単語を、ちっともちゃんと変換できなかったATOKは、気がつけば、ちゃんと変換できるようになっている。もっとも、それがATOKの幾つのバージョンからできるようになったものなのか、そのあたりはさっぱり分からないのだが。
引っかかりがどれだけ無く入力ができるか。どれだけその存在に気がつかないか。それが、おそらくはFEPの至上命題なのだと思う。であれば、この何が変わったのかよく分からないが、より気配が薄くなった20というバージョンには価値がある。

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