ロンメルの本を読んで面白かったのは

Photo: "波頭"

Photo: “波頭” 2006. Izu, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Planar T* 1.4/85(MM), Kodak EBX

歴史の本と、旅の本と、テクノロジーの本を交互に読んでいる。”「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨”を読んだのは夏の初めの頃。

読んでいて印象に残ったのは、ロンメル自身の歴史よりも(実に、職業軍人というのはサラリーマン的な人生を辿るものというのは、発見だった)、ノルマンディー上陸は全体的には奇襲であって、ドイツ側の抵抗は弱く、例外がオマハビーチだったというエピソード。


ヨーロッパ戦史に詳しい人には常識なのだろうが、そんな認識は僕には無かった。プライベートライアンの、あの冒頭の印象がノルマンディだし、Dデイだ。映画も小説も、オマハビーチしか取り上げないから、ノルマンディー全体が激戦だったような印象なのだが、あれは一部の話なのだ。

キャパの写真で有名で、プライベートライアンでもっと有名な、あのオマハビーチの光景は、言ってしまえば例外。歴史はきちんと総体を把握しないと、理解が歪む。まして、現在進行形の今の状況なんて、ほとんど実態が見えていないと言っても過言では無いだろう。


そう言えば、3.11の光景も、メディアの中の景色と、僕が見たあの日の景色は全然違うし(揺れる神宮球場の照明と、混み合った呉服橋のガード下の居酒屋が、鮮烈な景色として残っている)、今のCOVID-19も歴史に残る景色と、僕たちの見る個々人にとっての日常には、相当な乖離が出るだろう。

だとすれば、歴史として自分が見ているこの世界の過去の姿は、どの程度、正しいのだろう?歴史というのは、何が反映されているのだろう。知っている気でいるが、本当に、何を知っているのだろう。

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