バターを食う

Photo:"Munich"

Photo:”Munich” 1995. Germany, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38

ちょっとしたパーティーで、食うともなしに、パンに添えられたバターを食っていると、

「バター食うの美味いですよね」

と、向かいの席から声をかけられた。


バターについて、そういう視点で言われるのは、初めてだった。彼女の旦那はドイツ人、そういえば、ドイツに旅行したときにマッシュポテトのバターの量に驚いた。レストランで鮭の付け合わせに出された、黄色味を帯びた馬鈴薯のペーストは、バターの油分で信じられないほど柔らかかった。実際、バターを食うのは美味いし、ドイツ文化はバターの味わいというものをきっとよく理解しているのだろう。


彼女のバックグラウンドはITではなくて、だいたい音楽業界だ。もとは、クラブミュージックにはまって、それからGracenoteとか、その手の業界に居たらしい。時期的には、僕がCodecの違う沢山の「圧縮音楽」プレイヤーをじゃらじゃら持ってきているエンジニア(元音楽評論家)に、会社の休憩所で唖然としていた頃の事だろう。mp3が一気に普及して、様々なプレーヤーとメディアが一気に市場に出たのは、1998年頃だろうか。それから20年でCodecも、すっかり淘汰が進んでしまった。今の僕は、YouTubeのCodecが何かも知らない。(H264かな?)

そんな事があってから、やや自信を持って、バターを食えるようになった。コロナ収まったら、ドレスデンの軍事博物館を訪れてみたい。実家に、招待されているのだ。

“バターを食う” への2件の返信

  1. 羊さん、ドイツ滞在なのですか?記事、楽しみにしています。
    バターは食べませんねー日本の食文化では。

  2. 1995年の写真を引っ張り出してきました。今も見劣りしない、CONTAX T2のレンズはやっぱり凄いですね。

    バター醤油ご飯、というのは、バター文化の萌芽かもしれない、と思ったりします。

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