シンガポールあたりの国の人が日本に来て、まず食べたがるのがラーメン、それも(非イスラム教徒の場合)トンコツなのは何故なのかよく分からない。昨日はこの店に行ったんだよと、誇らしげに写真を見せられる。池袋かどっかの、見たことも無い個人店。どこだよ、その店。
イスラム教徒もラーメンが食べたいから、という事でハラルチキンで鶏ガラスープが取られる時代。まあ、とにかくラーメンビジネスはアジアで絶好調のように見える。
名の知れたホテルが出す昼のビュッフェは不味いわけではないが、ホテルの飯って、世界中何処に行ってもなんだか同じ味。そして数日目に、もう限界を迎え外にぶらっと出てみると、モールの中に一風堂があったよ。
「いらっしゃいませー」のかけ声で迎えられる。昼時、普通に地元のビジネスマンで混んでいる。さて日本と同じ味なのだろうか、ちょっとアレンジされているのだろうか。
一風堂と言えば、名物社長が世界進出をことある毎にインタビューで強調している印象。もはや、ゾーンに入ったベンチャー社長(創業30年の社長にベンチャーというのは失礼だが)の気配を醸し出している。そんな社長の一風堂マレーシア店は、日本語のかけ声が飛び交う、不思議空間。
運ばれてきたラーメンは、可も無く不可も無く(それをこの土地で実現しているのは凄い事なのだろう)、久々に目先の変わったものを食べることが出来たので、美味しく感じた。もうちょっと量があっても良いかも。そういえば、一風堂を日本で食べた事は無かったので、日本と何が違うかは分からなかった。