世界のマクドナルドシリーズ。
オーストラリアマクドナルドのアンガス牛のハンバーガーは、実にたいへん結構に美味しかった。
もっと、残念な味を想像していたのだが、グルメバーガーと言って良い。まあ、オーストラリアの物価の高さにより、単品で$7超えと値段もグルメバーが並みだけれど。
そして、そんなハンバーガーを食べ終わって寛いでいた背中に、焼けるような、いや刺すような冷たい一撃が。何が起こったのか、さっぱり分からなかった。
破れた底から盛大にゴミ汁を床にまき散らしながら、女の子のバイトがゴミ袋を運んでいた。氷ごと捨てられた飲み物のリアルな温度感を、Tシャツの背中で感じるのは、実に斬新な体験だった。
「ちょっとすみません、あなたゴミ汁まき散らしてますけど。特に俺の背中。」
どうしてくれるんだ、と言いたいところだが、バイトのテンパり方が半端ではない。彼女は英語もいまいち出来ない感じで文句も通じないし、バイトの中でも相当低いポジションで、なんか全然詰められない感じ。俯いて、フロアーのゴミ汁をモップで拭っている。
店の他のスタッフは、まるでそんな様子が見えないような、そんな振る舞い。かえって、励ましたくなるような状況。
さっさと店を出て、南半球の太陽で乾かすことにした。ゴミ汁を浴びた男の汚名は未だ消えず。