ピシッと整えられたシーツの上に、バックパックを投げ出して、「ちっ、負けるかよ」と思う。いや、声に出していたかもしれない。
オーチャードの繁華街に面する部屋は、意外にも緑が多く目に入ってくる。このところのホテルの部屋の窓から見た景色の中では、だいぶ良い部類に入るのではないか。
とにかく、夕飯までまずは寝ようと思う。3時間後のアラームをsiriにセットして、横になる。iPhoneが現地時間にローミングしているか、ふと不安になって見直す。大丈夫。
湿った外気でじっとりしていた体が、冷たいシーツで冷えていく。うまく寝られそうな気がする。
いつもシンガポールの出張はつらい。どんどんつらさレベルが上がっている気しかしない。ふり返ってみれば、その予感は、やっぱり当たっていたのではあるが。。