棒状の食べ物

Photo: 棒状の食べ物 2003. Tokyo, Japan, Sony Cyber-shot U10, 5mm(33mm)/F2.8, JPEG.

Photo: "棒状の食べ物" 2003. Tokyo, Japan, Sony Cyber-shot U10, 5mm(33mm)/F2.8, JPEG.

やっかいな親知らずだったので、大学病院を紹介された。

予約してから問診を経て、2ヶ月。やっと順番がまわってきた。普通に歯医者に行く感じで、出かけた。


「だいじょうぶですからね」
「痛くなったら、麻酔を足しますから、平気ですよ」
「これぐらいのことは、高校生の女の子だってやってるぐらいだからね」
ん?、と。なんでそんなに安心させるようなことを言うのだろう。

そして、なんで上半身を覆い尽くすような布をかけられているのだろう。これって、歯の治療っていうよりは、手術?
「さぁ、はじめましょうか」

って、なんであんたメス持ってるんですか!


1時間後。お口の周りは血みどろになったが、なんとか抜けた。しかし、口があまり開かない。1日目は、微妙にウドンを食べるだけでしのいだが、さすがに2日目になると腹が減った。口が開かなくても、棒状のものなら喰える。棒状の食べ物?うまい棒?

コンビニで棒状の食べ物を探す。海苔巻き(エビマヨ味。別に食べたくはなかったが、これぐらいしかなかった)、ソーセージ(懐かしい味、と書いてあ る。むきにくい)、レアチーズケーキ(なぜか棒状、やわらかくて食べやすい)。棒状の食べ物というのは、探せば結構あるもので。

棒状のものだけを食べて、デザートまで完結。なんか、宇宙食みたいだった。


注1:海苔巻きは食べられるが、バナナは直径的にキビシイことが分かった。
注2:いちおう、どんなことをするのかは、問診の時にきいてはいたが、あそこまで大がかりとは思わなかった。

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