アメリカの対イラク戦争を巡る日本の世論は、見ていてとても面白い。イラク攻撃に、反対はする。戦争反対、イラクの女性と子供を守れ。しかし、決して「反米」というメッセージにはならない。そんな日本は、アメリカという主君の乱心をいさめる、忠臣のように見える。
日本のいろいろなところで、反戦デモが行われている。しかし、アメリカがどんなに愚かなことをしようとも、いざと言うときには、その力に頼る以外に 方法はない。だから、決して「反米」にはならないし、「アメリカは出て行け」とも言えない。緊張の続くこのアジアの地域で、ほとんどまともに戦うことを許 されない軍隊しか持たない日本。結局、アメリカ様の威光にすがるしか、生き延びる道がないことを、皆よく知っているのだ。
そんな国の、反戦平和。