静音性の観点で選ぶ、Time Capsule の外付けハードディスク

MacBook Air の SSD はそれなりに容量が限られているので、大きめのデータはすべて Time Capsule とそれにつなげた USB HDD に置いている。
Time Capsule の外付 HDD に関しては、実際に組み合わせてみたレポートが殆ど無く、あるいは役に立つかもしれないので載せておく。


それにしても、Time Capsule (MD032J/A) の外付けハードディスクの選択というのは結構難しい。そもそも Time Capsule 専用外付 USB HDD というのが見当たらない。つながるだけなら、まあ、何でもつながるのだが、使っていない時にちゃんと止まってくれるか、というのが分からない。

最初適当な 3TBのUSB HDD を買ってきてつけてみたものの、さっぱりスリープしない。MacBook Air からのアクセスを停止すると一旦スリープするのだが、数分でスピンアップしてそのまま何時間でも回っている。コンピュータからのアクセスと連動したパワーセーブ機能を、たいていの機種は謳っているが「相性次第」という注意書きも必ず有るわけで、つないでみないと分からない、というのが実際だ。

それなら一番静かなのをと考えると、これがあった。その名も「大人の贅沢 プレミアムハードディスク」HDCL-UTHQシリーズ。価格は高い。HGST 系をずっと使っていたので、久々のシーゲートというのも少し不安ではある。(エンタープライズでは普通に使われているブランドではあるが)


でも、うるさいハードディスクは大嫌いなので、思い切って買ってみた。

Time Capsule につないで使ってみる。Air からのアクセスが止むと、すぐにスリープしてくれる。しかも、動作音は非常に少なくてスピンアップ時の音くらいしか聞こえない。低消費電力モデルということで、ファン付きのHDDよりも触った感じ表面温度は低い。Time Capsule につないで長時間使用するという用途には、ぴったりの製品だった。Made in Japan のラベルも頼もしい。

数カ月使ってみて、トラブルは無い。少し値段は高いが、次もこのシリーズを買うと思う。

鶴橋のオヤジ

Horumon

Photo: “Horumon” 2014. Osaka, Japan, Apple iPhone 5S.

大阪に来た時には、少し無理をしても、行きたい店がある。鶴橋の焼肉街からは外れた場所にある、もう40年以上やっている店だ。

カウンターに並んだロースター、造花と黒電話、阪神戦を流すテレビ。出てくるホルモンは安くてうまい。オヤジと息子の二人で、ずっと切り盛りしている。僕は人情肌の店主というのが苦手なのだが、ここのオヤジさんの威勢は好きだ。

半年ほど前、オヤジは少し元気が無くて、息子が店に立っていないことへの、常連客の質問にも言葉を濁したものだった。

だから、盛夏の折、久々の店に近づきながらも、オヤジ大丈夫かな、と少なからず心配だったのだ。

しかし、今日は入口近くのカウンターに腰掛けたオヤジは、戸が開くと嬉しそうに、よぉ、久しぶり!と迎えてくれた。


先客の居ないカウンターの奥では、だいぶ白髪の増えた息子が、いつものようにビビンバの支度をしていた。オヤジほど、愛想があるわけじゃないが、そんな空気も含めてのこの店だ。

息子は店に戻って来ていた。いいかげん肉の仕事は息子に任せたのかとおもったら、やっぱりオヤジが肉を切ってタレと和えている。息子が(とはいっても、僕よりもだいぶ上なわけだが)ビールを出してくれる。

切りたてのばら肉も、瑞々しいシンゾウ(ハツ)も、しみじみいい色をしている。


そんな店の仕事を見ながら、良かったなぁ、と思う。

オヤジはとても幸せそうで、最初にこの店の暖簾をくぐった十年前と同じように、さ、何にしよか、何からいくか。と声をかけてくる。いつもの掛け声だ。

新幹線の時間を気にしつつ、今日は良かったなぁ、と、本当に思った。

帰ってきたTechED

震災以来、開催がなくなってしまった TechED が de:code と名前を変えて戻ってきたので、行ってみた。

TechED についてのエントリーを書いたのは、いつだっけと思えば、もう 14年も前だった。開催地はすでに横浜ではない、そしてスケジュールは2日間に短縮され、トラックの数は大幅に少ない。それでも、出てみた印象はとても良かった。


以前の TechED が、どちらかというと US のイベントの資料を、そのまま持ってきて物量勝負的な部分があったのに比べて、トラックはよく整理され、コンテンツは日本独自で、単なる製品紹介に終わるようなものはなかった。エンジニアの英語のリテラシーが上がり、あらゆる資料がダウンローダブルでストリーミング見放題のこの時代に、あえて日本で何をするのか、ということをちゃんと考えたのだと思う。

中でも特に印象的だったのは、成本正史さんのセッションだった。Microsoft Corporation の人なので、純粋に日本のコンテンツとは言えないかもしれない。だが、クラウドアプリケーションのデザインパターンを 100分で 20個紹介する、という野心的なセッションは大成功だったと思う。彼は「ぶった」プレゼンテーションをする訳ではないが、あるいはかえってそれだから、この人はすげぇ、という感じが物凄く伝わってくる。


2日間、たったの 2日間だったが、そこから受けた空気感は、それこそ 14年前のあの感じとはまた違っていた。あの時のスナップショットとくらべて、テクノロジーで世界が狭くなって、速くなって、多様になったことが、手に取るように分かった。Microsoft が iPad でデモをし、Android アプリをビルドする様を実演する。テクノロジーは選択の時代になった、そんなことが彼らの口から語られるようになったのだ。

ではそんな世界から、自分がどの領域を選び、どのテクノロジーを選択するのか。もちろん、今はそれは単一の選択であるはずはなく、どういう組み合わせでやっていきたいのか。そんな事を考える入り口に立った気がした。

追伸:そういえば、会場で最もよく見かけた端末は、Surface でもなければ、ThinkPad でもなく、MacBook Air だった。開発に使いやすいってことか。