沖縄という土地は不思議だなぁと、僕は思っている。離れれば、それだけ、インパクトがある。変に政治とか歴史とか、そういう話にしてしまう奴はほっといて、矛盾のカタマリみたいな島だけれど、日本の他のどこにもない引力みたいなものがある気がする。
2年前に突然休止宣言をしてメディアから消えた沖縄出身の歌手、cocco。 彼女は、いわゆる職業:アーティストというんではなくて、ホンモノの歌手だと僕は思っている。で、この2年、彼女は故郷の沖縄で、海辺のゴミをひろってい たらしい。そんな彼女が沖縄の子供達の合唱をバックにして、10分間だけのコンサートをやった。その DVD が出た。
「coccoって、誰?」集まらないボランティア。いまいち練習に興味の乗らない、今時の子供達。商業的なカメラと舞台のスタッフ。昔の東 京時代のスタッフ。きれい事じゃない、いろんな矛盾と、大人の世界の話もまきこんで、それでも、最後に合唱団と観客を納得させたのは、彼女の歌だった。
この DVD、凄いよくできたドキュメンタリーとかじゃないんだけど、真摯に生きてる彼女の姿と、歌になって出てきたものの圧倒的な才能 +? みたいなものが凄い。
「(大人になっても)持っておこうと思ったら、持っておけることが、いっぱいあるから。
忘れないでおこうと思ったら、忘れないでおけることがいっぱいあるから」
子供達に語られた言葉は、僕にもっと良く響いた。
変に大人にならないで。他人のせいにすることと、自分への言い訳を積みあげないで。大事なものを捨てないで。先に進むことを怖がらないで。そういうことなのだと思う。
コメント:筑紫が邪魔
注:もし舞台とかカメラもボランティアだったらすまん。ああいうのって、カネかかるから、、。逆に、カメラが回ってないと、僕らは DVD では見られない訳で、、。
Cocco, Heaven’s hell, 2003, Victor Entertainment, Inc.