BeOS 続き

さて、BeOS の続き。

BeOS を少し使ってみての印象として、「あえて言うなら、SGI の IRIX に近い」。

Unix をベースにしている(だよね、たしか)ので、Unix を使い慣れた人のほうが、Mac や Windows のユーザーよりも Be に親しみやすいはずだ。Beterm を開くと、お馴染みの Unix コマンドが使える。vi と打てば、やっぱり vi が上がった。ディレクトリ構成は特異だが、挙動は Unix マシンとさほど変わらないので、とまどいは少ないと思う。

Movie などを再生したり、OpenGL のデモを使った限りでは、やはり NT よりも軽い。ハイエンドのマシンで、フォトレタッチや、レンダリング、DTP などの重い作業を行うのに向いているという印象を得た。このままいくと、Be は NT を置き換える OS というよりも、Mac の市場を脅かす存在になりそうだ。

Be は速くて軽い、という噂は前から聞いていた。もちろん、ハードウェアの性能を超える高速と言うことはありえないから、その速度は予想の範囲内だった。で も、「やっぱ、俺の PC は速いんだよな」ということを思い出させてはくれる(NT を動かしていると、自分の PC が日々遅くなり続けているような錯覚に陥るのだ)。リソースの消費量という点では、NT より驚くほど効率的ということはないようだ。(いろいろ動かすと、起動時に 40MB ぐらいはメモリを食っている)

GUI がまともな Unix 作れば売れるのに、という漠然としたアイディアを形にすると、ちょうど Be のようなものになるのかもしれない。Linux も同じだが、もとからあるものをベースにしているうえに、互換性をあまり気にしていないので、新しい OS の割に性能がいい。安定性という観点からみると、現在のリリース3 の段階ですら、十分な域に達している。(ただし、現状では、ハード構成を選ぶ。例えば、CD-ROM のベンダーぐらいしか相違のない、知り合いのマシンでは、満足に起動しない。)

今の OS に飽きている人、トライしてみる価値はあります。

BeOS for Intel

噂の BeOS for Intel をインストールした。

かなりハードウェアの構成を選ぶという話だったが、僕のマシン(詳細は information の所を見て下さい)ではあっさりインストールできた。バンドルのパーティションマジックで BeOS 用のパーティションを切り、あとはブートフロッピーから起動して、CD-ROM でインストールするだけ。

インストール時のオプションはクリーンインストールか?オプショナルのものを入れるか?の 2点だけ。起動後の設定も極簡単で、インストール開始から使い始めるまでに 30分程しかかからなかった。ファイルのコピーも含めて、30分である。

ネットワークの設定も簡単で、PPP接続まで設定しても 3分ぐらいで出来る。もちろん、再起動は必要ない。SB64AWE Gold もインストール時に自動認識されたし、Millenium も OK。べたべたの構成にしてあるのが功を奏したようだ。

そして、驚くべきなのは起動の速さだ。NT の OS 選択画面から BeOS を選んで、BeOS が完全に起動するまで 20秒。20秒!

まだ、Intel 用の Beware の数は少ないし、日本語も使えない(正確に言えば、フォントと IME が無い)ので、他の OS から移住するのはとても無理な話だ。しかし、この軽さは、素晴らしいし、扱いも Linux 等に比べると簡単だ。もしかすると、大化けする可能性を、この OS は秘めている。

633 と 663

ビデオで録りっぱなしにしていた、ウォン・カーウェイの「恋する惑星」を観た。

途中で別の話に変わったことにしばらく気づかず、混乱した。監督の術中にはまった感じ。633 と 663ってのはよく考えたな。

フェイ・ウォンの主題歌が気に入ったので、出かけたついでに買ってきた。それを聞きながら、モンゴルのマンホール・チルドレン(マンホールに住む、ホームレスの子供たち)のテレビを見る。この瞬間には、色々な現実がある。