旅&食の記事一覧(全 233件)

出荷量がだぶつきみの豚肉

今年は、出荷量がだぶつきみの豚肉が、安いらしい。

そういうわけで、このあいだ、青山で昼飯を食べたときに、(青山っぽくはない代物ではあるが)なかなか美味しかった豚肉を使った料理をご紹介する。


材料:

豚ロース肉
大根
あさつき
小麦粉

キャベツ
ポン酢(市販のもので良い)

作り方:

  1. 豚のロースを、天麩羅にして揚げ、揚がったら一口大に切っておく。
  2. キャベツの千切りの上に、豚ロース肉の天麩羅をのせ、たっぷりの大根おろし、刻んだあさつきをのせる。
  3. 食べる直前にポン酢をたっぷりかける。
  4. 出来上がり。超簡単。

* あさつきがなくても、喰えないことはない


サクサク感の残る衣に、ポン酢のしみた大根おろしがなんともさっぱりしている。

自宅でやると、どうしても揚げ時間が長くなるため、いきおい衣がフリッターのようになりがちだ。(事実、なった)それでも、見た目の割に、美味しくできあがる。

注意点としては、出来上がりの見た目は、あまり美味しそうではないので、途中で諦めずに、ぜひ味わって確かめて欲しい。

注:作者は無類の「ポン酢好き」なので、その分を割り引いて読んでいただきたい。

焼きイモ屋

寒い季節に生まれた羊ページの作者は、最近、誕生日を迎えた。年齢を重ねる毎に、少しだけ思いを馳せるのは、自分がここまで積み重ねたもののこと。そして、他の人たちが、同じように積み重ねるもののこと。

人は、その短い一生の中で、自分なりの歴史と経験を積み上げ、自分のカタチをつくっている。それを変えようとすることは、その人の内面を、深く否定することに繋がりかねない。カタチは、結果にすぎない。

だから人は、そんなには変われないと、僕は思う。変わりたい、あるいは、変わって欲しいと願っても、裏切られることは多い。特に、自分が変わって欲 しいと願った人に、裏切られることは、辛い。実は、誰かが誰かを裏切るわけではない。心の中に生まれた希望が、現実の固まりの中で、砕け、失望に変わるだ けのことだ。それでも、そうして生まれた失望が、とても苦いことに変わりはない。

考えてみれば、自分自身が変わることも難しいのに、他人に変われと期待すること自体、おこがましいのかもしれない。現実の世界ではむしろ、そうした 「変われないもの同士」に、どう折り合いをつけ、どう受け入れるのかが大切なのだろう。そのステップを越えることができれば、その先で少しだけ変わること が出来るかもしれない。
「かもしれない」だけだが、それが、希望だ。


この前聞いた、焼きイモ屋のアナウンス。
「甘くて美味しい石焼きイモが 1,000円で 3本以上の安心価格、一本からでも承っております。」

最近の焼きイモ屋は一味違う。昔、焼きイモ屋の掛け声と言えば、「ほっかほか」だとか、「とにかく、ほーっかほか」だとか、そういうお決まりの文句 だった。そして、いざ買ってみると、やけに高い値段を吹っかけられたりしたものだ。その焼きイモ屋が、具体的な値段でアピールするなんて、驚きだ。不況の 時代、焼きイモ屋も変わった。

買ってみれば、値段はともかく、イモは相変わらず水っぽい。所詮は、そんなものだ。それでも、今度こそはと思って買ってみる。それも、希望、と言うのかもしれない。焼きイモ屋だって変わるのだ。

注:実際は、作者は焼きイモがあまり好きではない。

おっさんとコーヒー

おっさんというのは、実によくコーヒーを飲む。社会人ならコーヒーだろって感じだ。仕事で一息入れるときは、絶対コーヒー。客先に行っても、出てく る飲み物はたいていコーヒー。自分の会社にお客を呼んでも、うちのセクレタリが出すのは、コーヒー。サラリーマンが群れる喫茶店のランチに付いてくるのも コーヒー、会社のベンディングマシンで一番種類が充実しているのもコーヒー。今日は気分を変えて、、、じゃあ、アイスコーヒー。

コーヒー、コーヒー、コーヒー、、。

でも、僕はコーヒーがキライなのだ。


飲めないわけではない。例えば、イタリア料理をちゃんと食べたら、ちゃんとエスプレッソを注文する。おやつに甘いチョコレートケーキがあったら、一 緒に飲むのはコーヒーがいいと思う。コーヒーを、ある種の状況の演出として、飲むことは好きだ。しかし、わざわざ、好んで飲むものではない。まして、 あー、なんかコーヒーが飲みたい、なんて気分になったことは無い。何が美味いのだ?あれは。

お茶は好きだ。緑茶でも、紅茶でも、プーアル茶でも、なんでも飲む。韓国に行った時は、朝鮮人参茶を好んで飲んでいた。最近、韓国から現地のマネージャーが来たときに、お土産に懐かしい朝鮮人参茶を持って来た。部では飲む人が誰もいないので、ほとんど僕一人で、1箱飲んでしまった。こういう時は、お茶好きが有利なわけだが(朝鮮人参茶というのは、高いらしい。そういえば、なんか木箱に入ってたし、、)、一般的に言えば肩身が狭い。日本のビジネスパーソンはコーヒーがお好きだ。日本社会においては、コーヒーが圧倒的優位を保っているのだ。

しかし、ホントか?


会社の近所に、なかなか美味しいイタリア料理の店があって、そこのランチでは食後の飲み物を選ぶことができる。この前、7人で行ったときは、3人コーヒーで4人が紅茶だった。おや?

よくよく聞いてみると「コーヒーは最近胃にしみるから」「コーヒー、キライなんです。マジで寝れなくなるし」「今日はお茶」と、まちまちなご意見で はあったが、コーヒー嫌いは確かにいた。しかも、かなりの確率で。この例に限らず、コーヒーはそんなに好きじゃないって人は、実は結構いるみたいなのだ。

しかし、世間の「とりあえずコーヒー」的な風潮によって、コーヒー好きじゃない派の嗜好は、日々虐げられている。

確かに、とりあえずコーヒー、にしておけば面倒はない。毎日、飯や休憩の時に、こまめに飲むようにすれば、墨みたいな味にも慣れるだろう。そして、 いつの日にか、コーヒーの虜になる日が来るのかもしれない。そして、気がつけば、タバコにコーヒーに日刊ゲンダイ、なんていうオヤジの金字塔みたいな人になっているのだ。

それって、イヤだ。