unlearn

新年おめでとうございます。

ふり返れば、去年は色んな事が変化した。ここ数年の苦心というのは、やっぱり unlearn することの難しさだったように思う。(日本語で表現したいのだが、あまり良い単語が浮かばない)

それが果たしてうまくいっているのか、あるいは、結局いつものパターンなのか、それは分からないけれど、なるべく自分が新しく居られるようにしたいなと思う。

それでは、今年もよろしくお願いします。

ダイキンの空気清浄機リコールキットが凄い

Repair Kit

Photo: "Repair Kit" 2010. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL III, GR LENS F1.9/28.

見慣れない、0120の番号から電話がある。留守電を聞いてみると、ダイキンのコールセンターだ。どうやら、使用している空気清浄機がリコール対象になっているとのこと。

ダイキンのコールセンタは 24時間対応なので(とても便利だ)、数日後折り返しで電話をしてみる。リコール対応は 3種類から選べて、1. 機器丸ごとのセンドバック 2. エンジニアの訪問修理 3. 交換キットを使用したユーザー自身による対策部品への交換 となる。僕は、一番時間的な自由が効く、3の自分で交換を選んだ。


対策品の到着までには 5日程度かかりますと言われたが、2日でリコールのキットが送られてきた。箱を開けてみて、その考え尽くされた内容に驚く。

中身は、リコール用の交換部品はもちろん入っているのだが、その他に直接関係の無い消耗品のフィルタの交換部品(通常は別売で1,890円)も含まれている。リコールに直接関係ないが、交換時に汚れていることが目に付くであろう部品も一括で交換出来る配慮がされている。

さらに、僕は作業用に新聞紙を敷いて手袋を出してきたのだが、巨大な交換マニュアルシートが入っており、それを機器の前に広げると、ちょうど作業スペースとして使えるようになっていた。しかも、手袋とウエットティッシュは同梱。至れり尽くせりだ。パーツの交換作業自体は線を切らないように少し注意する必要があるが、それ程難しいというものでもない。


最後に、交換完了した部品を箱詰めするのだが、これもうまく設計してあって、部品を送ってきた箱に、あらかじめ何枚かのダンボール製の仕切りが入っており、仕切りを使いながら返送用の部品を簡単にパックすることができた。

箱の中には、もちろん着払いの返送伝票が入っているが、送り主の所まできちんと印刷されている。別途交換確認票を書いて返送するようになっているが、最悪それを忘れても、誰が交換済み部品を送ってきたかが、トレースできると思われる。さて、箱詰めをしてあたりを見回すと、白い帯シールのようなものが一つ余っている。さて、これは何を交換するものか?とダンボール箱を眺めていて、理解した。

つまり、最後にこのシールで返送用の箱の蓋を閉じるわけだ。まさに、完璧なリコール部品交換キット。このような細やかな対応こそ、日本のメーカーがかつて世界を席巻した根底にあるものでは無いかと思わされる。


製品のリコールは、ユーザーにとってもメーカーにとってもマイナスだ。しかし、今回の対応とキットを経験して、僕は次回も空気清浄機はダイキン製を買うと思うし、企業イメージはとても良くなった。変なイメージ広告を流すよりも、堅実なサポートこそが、企業の信用を生む。当たり前の事だが、深く実感させられた。

思えば遠くに

Yacht race

Photo: "Yacht race" 2010. HI, U.S., Sony α900, Carl Zeiss Planar T* 85mm/F1.4(ZA), cRAW

ヨットが並んでるよ!

ベランダに出ていた友人が、やや興奮している。

ハワイの朝、今日はとりたてて何も「するべき事」というのは無くて、とりあえずはゆっくり朝飯を食べて、それから何をするか考えようというような、そんな一日。気がつけば、ガイドブックすら持ってこなかった。


ワイキキビーチから西側を望む。手前のヨットハーバーから、公園を経て、奥がホノルル国際空港。更に、海軍飛行場が続く。ヨットが一列になって、何かのレースでもしているようだ。

ホノルルで雨に降られるようなことはなかったが、海から雲が生まれては頭上を過ぎ去っていった。真夏とは違う、柔らかい南国の光が、酷暑が終わったばかりの東京から来た僕には、とても優しく感じられる。


学生時代に、大忙しのロスアンジェルス→ラスベガス→ハワイ旅行をしたときには、こんな風に海が見える部屋には泊まれなかった。河を挟んでアラ・ワイ ゴルフコースが見えるワイキキの外れの、ぼろいコンドミニアムで、折りたたみのしょぼいエクストラベッドがショッキングだった。

また来るとは思わなかったなぁ、それが正直な感想。