板橋駅の(素晴らしい)ビッグマック

Accurate Big Mac

Photo: “Accurate Big Mac ” 2015. Itabashi station, Taiwan, Apple iPhone 5S.

毎度おなじみ、現地のマクドナルドでビッグマックを食べてみるシリーズ。期待高まる、台湾のマクドナルド。空港から新幹線に乗り換える、板橋駅で電車の待ち時間を利用して食べてみた。

改めて説明すると、マックのメニューの中でもビッグマックは僕の好物であり、かつ、だいたいどの国のマクドナルドにも存在している(インドには無かった)。ただし、材料の仕入れと調理・組み立ては、現地の方々が現地の感性で行うので、ユニバーサルなメニューで有りながら、ご当地感がにじみ出てしまう。だから食べ比べると面白い、安いし。

さて、台湾のマクドナルド。オーダーは英語でフツーにOK、接客は至って丁寧。Twitterで流れているようなコスプレを店員さんがしている、というような事は、もちろん無いよ。


出てきたビッグマックは、パンズのふわり感といい、レタスの刻みといい、組み立ての正確さといい、文句が無い。本家アメリカの雑なビッグマックを軽く凌駕するばかりか、日本で「当たり」の時のビッグマックも超えているかもしれないクオリティー。この後乗った新幹線のクオリティーも驚いたけど、これも凄いね。こんな温かい所で、こんな精密な仕事が。

あと、なにげにポテトもカリッと良い感じだった。

カブトムシ氏 来たる

Trypoxylus dichotomus

Photo: “Trypoxylus dichotomous.” 2015. Tokyo, Japan, Apple iPhone 5S.

7月上旬の暑い週末、外から帰って郵便受けのあたりで、何かと目が合った気がした。見慣れない、いや見慣れない訳ではないが、日常的に見るわけではない、何かが柱の隅っこに居る。

もう一度、よく見るとやっぱりカブトムシだった。どこからか逃げてきたのだろう。

部屋に帰ってふと考える。この暑さでは、どこに行くこともできないだろう。コンクリートの塊しか無い街で脱走とは、浅はかな。公園にでも放す?この炎天下で1日ともたないだろう。飼う?面倒極まりない。放っておく?それが一番いい。せっかく脱走して掴んだ自由なのだ。

暫くして、もう一度、1階まで降りてみた。そこにまだ居たら、仕方がない、面倒を見るしかないだろう。そしてもちろん、そこにじっとしていた。真っ黒な体色の彼らは、直射日光の中で活動できない。玉虫色のカナブンとは、違うのだ。


ホームセンターの虫コーナー。足を踏み入れたことはなかったが、季節も盛りで、カブトムシグッズにはことかかない。水槽からカブトムシ観察手帳までセットになった入門キットなどというものもある。子供のお小遣いでは、いろいろ揃えるのも大変だが、大人のお財布だと、気になるような値段では無い。水槽からマット(木のフレークみたいなもの)、止まり木、専用ゼリー、樹皮、何でもある。資本主義ってすごい。なんで小枝にまで金を払わなければならないのかさっぱり分からないが、転倒防止に必須と書かれると、仕方なくそれも買う。

警戒心たっぷりだったカブトムシも、止まり木にゼリーをおいてやると、一目散に歩み寄って、一心不乱に食べている。脱走以来、何も食べていなかったのだろう。とりあえず、そうさせておいて、水槽の中に家などをこしらえる。調べてみると、今はいろいろ進化していて、苺パックにそこらへんの土を入れて、スイカの皮を置いておく、なんていう牧歌的な飼い方では、もはやない。針葉樹系のマットに適切な水分を含ませ、隠れ場所をつくり、ひっくり返っても起き上がれるように樹皮を敷く。餌がマットを汚さないように餌場を木の上に用意して、専用ゼリーを与える。俺はカブトムシ・ブリーダーか何かか。


餌。これは困った。いろいろ与えてみると、バナナが一番好きなようだ。彼にバナナのグレードが分かるのか試してみたが、どうも分かるようだ。成城石井のエクアドル産のバナナには尋常では無い食いつきを見せるが、某ディスカウントスーパーの見切り品には見向きもしなかった。甘みがそんなに違うとは思えないので、多分、残留農薬とかが関係している気がする。最近はブドウがお気に入りになっている。普通、カブトムシのピークシーズンにはブドウはまだ出てきていないから、あまりブドウを食べさせる例は無いようだが、糖度が高くて柔らかいから、かれらの口の形状にも合うのだろう。(カブトムシには歯が無い)

さて、それから約二ヶ月、普通の成虫の平均寿命をとっくに越えていると思うのだが、カブトムシ氏は健在だ。だいぶ野生の勘は失ってきたようで、マットの交換の時に、外に出しておいても、逃げるわけでもなく大人しくしている。よくみると、寝ているのか起きているのか、なんとなく分かるようになってきた。寝ているときに霧を吹いたりすると、本気で驚いて起きる。

そういえば、カブトムシ氏は鳴く。子供の頃は気がつかなかったな。

おっさんデイ

Buddy's day

Photo: “Buddy’s day” 2012. Tokyo, Japan, Apple iPhone 4S.

レディースデイなる、ジェンダーの偏ったフェアに日々納得のいかないメンズの一員としては、それに対抗するフェアをしてくれる店も数少ないながら増えている事に、心強さを感じている。

前にドイツ系のパン屋で見かけたメンズデーは、恐ろしく食べ応えがありそうな全粒粉パンが割引されていて、いかにもドイツ的合理性に溢れていて良かった。


しかし、おっさんデイというのは、開き直りすぎでは無いのか。テキーラ 500円は魅力だが、正直、行きたくは無い。