夏の夜の夢

Photo: 2001, 北海道留寿都, Nikon F100、AGFA Mono-color

Photo: 2001, 北海道留寿都, Nikon F100、AGFA Mono-color

夏の夜の夢、白い景色。

一羽の鳥が、スローモーションのように、ゆっくりと羽ばたいてゆく。

仕事の間の、細切れの睡眠。目が覚めると、生ぬるい空気。俺は誰だ、俺はいったい何だ。

鳥は、跳び続けるために、常に身軽でなければならない。だから、不要なものは、何でも捨てる。


迷う。

自分は何がやりたいのか、何をするべきか、悩む人。あるいは、何の疑問も持たない人。良い悪いではない、タイプの問題だ。

結局は、満足できない人間が、次の何かを見つける。葛藤の中からしか、新しいものは生まれない。そんな人にとって、道しるべは、自分の中にしかない。

注:気に入っている文章の割に、あんまり受けが良くなかった。

結婚することにした。

Photo: 2000. Kobe, Japan, Nikon F100, AF Nikkor 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji-Film

Photo: 2000. Kobe, Japan, Nikon F100, AF Nikkor 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji-Film

結婚することにした。事実だけ書くと、そういうことになる。

相手?自己紹介ほど難しいものはないと思っていたけれど、自分の妻になる人間を誰かに紹介するというのも難しい。まぁ、それはおいおいということで。ただ一つ確かなのは、僕の友人達が思い浮かべるであろう、どの人でもないってこと。


壊れていく家庭。そんなものを見て育った僕が、結婚しようと思うなんて、自分でも信じられないことだった。でも、それは起こった。人は、ゆっくりとではあるけれど、変わることもできるのだ。

なんて、ね、、。

今世紀も、羊ページは続くようです

20世紀から引き続きご愛読の皆さん、こんにちは。羊ページです。今世紀も、羊ページは続くようですよ。

朝。アルコールの霧をまとった頭で、家の近所をテクテク歩いていると、ちょっと遅い冬の太陽が昇ってくる。寝不足でカラカラに乾いた目を向けると、森の近くの野球場では、早朝練習が始まっていた。

体に染みついた夜の空気を、刺すような冷気が払い去っていく。徹夜で飲んだ時、タクシーを少し遠くで降りることにしているのは、そのせいだ。新しく一日が生まれる瞬間を見てから、寝る。綺麗な光が見られる。まあ、体には良くないけど。


さて、正確に言えば、この文章は 2000年に書いている。そして、書きながら片手間に見ているテレビは、映画「市民ケーン」だったりする。つまり、僕が 20世紀最後にしたことは、「市民ケーン」を観ることと、ThinkPad に向かってこの原稿を書くことだったわけだ。(もしかすると、「風呂に入る」になるかもしれない。そこらへんは、予断を許さない)