奇妙なカタチ

Photo: 奇妙なカタチ 2006. Kanagawa, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Planar T* 1.4/85(MM), Kodak 64.

Photo: "奇妙なカタチ" 2006. Kanagawa, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Planar T* 1.4/85(MM), Kodak 64.

全てのカタチには、必然があるのだろうか。

この奇妙なカタチをした、花とも、葉とも、蔓ともつかない植物の、しかし完璧な美しさには、どんな必然があるのだろうか。


透明な目で見れば、世界は奇跡に満ちあふれている。

世界が美しさを失ったのではなくて、我々が遠ざかったのだと、教えてくれる。

ぐー。

Photo: 同じ葉っぱ 2006. Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

Photo: "同じ葉っぱ" 2006. Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

新緑の甘い風が、今年も吹いてきた。

ぐー。


ちょっと素敵な夢を見て、夕方。

綿毛

Photo: 綿毛 2006. Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

Photo: “綿毛” 2006. Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

ドラえもんで、忘れられないエピソードというのは幾つかあって。

植物が人間みたいに見えるゴーグルのお話。そのゴーグルを通してみると、植物が交わす言葉を聴いたり、表情を見たりすることができる。

のび太が裏庭の片隅に見つけたタンポポを、そのゴーグルを通して見守る、ちょっと珍しいエピソード。その物語の最後に、タンポポの子供たちが、綿毛になって飛んでいくシーンがある。

兄弟達は風に乗って旅だったのに、一人だけ怖がって飛び立てない子供がいる。タンポポのお母さんは、自分が風に乗って旅した頃の事を話して聞かせ、旅と未来の素晴らしさについて教える。そうして、明け方、ついに最後の子が風に乗って飛び立つ。


いつまでも寒かった今年は、気がつくと黄色いタンポポが一面に咲いていた。その黄色を楽しむ間も短く、花はあっという間に綿毛になって、飛んでいく。

綿毛がなくなって、すっかり丸坊主になったタンポポを見ると、いつも、その話を思い出す。旅立ちの物語が、こんな小さな場所でも繰り返されていることを、思い出す。

素敵な、物語だったんだなと思う。