考えあぐねるように座る。
月明かりが水の面を覆っている。
お前はどこから来て、どこへ行く?
写真と紀行文
考えあぐねるように座る。
月明かりが水の面を覆っている。
お前はどこから来て、どこへ行く?
六本木、昼間。
この前の夜、何かのイベントで人だかりがしていて気になったカフェというか、バーが流石に昼間でガラガラ。奥のダイニングみたいな小部屋に入って、せかせかした街の景色やら、右翼の街宣車を眺めながら一休み。
ビールはハートランドが一番好き。僕が好きな、寛ぐ店には、何故かたいていハートランドが置いてあって、たいしてビールが好きという訳でもないのに、それでホッと一息つく。
ハートランドは日本のビールだが、米が入っていない。麦芽とホップだけ。日本酒は好きだけれど、僕はビールは麦芽だけの方が好きだ。
でも、やっぱり昼間の酒はちょっと酔う。
路地を見ると、建物がなくなっていて、ガランとした空き地が広がる。
そこに何があったのか、毎日目にしていたはずなのに、思い出すことができない。意外と、簡単に忘れてしまう。
それはそれで、良いのかもしれないし。
忘れられないものだって、あるし。