髭が折れてしまった街の銅像。
誰かが花で髭を付けてくれた。
優しい人が居る。
写真と紀行文
髭が折れてしまった街の銅像。
誰かが花で髭を付けてくれた。
優しい人が居る。
羊ページはずいぶん長く書いているが、それでも書いていない月というのも幾つかある。
文章が思うようにかけなかった日々があって、練習で日記みたいなのを書いていた。
連休の最後の日、いつものように7時過ぎに起きて、ゴミを出す。
今日は天気が良さそうで、気分が良いのでちゃんと洗濯をする。そうして、昨日何の気無しに初めて買ってみたなばなという葉物の野菜を使って、豚肉と炒め物をつくる。生ハムの切り落としも買っておいたけれど、パンという気分では無かった。中華風に鶏ガラスープの素を入れて、塩胡椒で炒める。油菜のようなちょっとしたクセがある菜と、その味付けはよく合って、美味しい。
掃除機をすっかりかけて、窓を開け放して、太陽が差し込むのを感じながら、ゆっくり文章を書く。とても良い気分だ。まだ春には遠いけれど、それでも、太陽の光に力が戻ってきているのが分かる。僕は、やはり暖かい方が好きだ。
騒々しいサイレンが大通りを通っていく。直ぐ向こうに海が開けているから、この街は前の街とは、なんとなく空気が違う。そういうことにも、僕はなかなか気がつくことができなかった。人は見ようと思わなければ、何も見ることはできない。感じようと思わなければ、何も感じることはできない。
滑るように文字が打ち込まれ、そうして形になっていくことに、僕は満足感を覚えた。今日は、どこかに無理にでかける必要もないだろう。
ビアバーのトイレの扉を潜るとウサギ。
「よっ」
「こんにちは」
あ、ウサギだ。
「最近よく来るね」
「ビール美味しい?」
ん?二回しか来たことないよ
「もっと来てるさ」
「そっくりだよ」
え、そんなバカな
「夏はね、そういう似たのが出るんだよ」
「知らないうちにね、そっくりの自分がね」
なんか気味悪いな
「なんてことないよ」
「ビール飲んでるだけだしね」
なんだそうか、じゃあ気にしない
「でも、気をつけろよ」
「財布のお金減ってるでしょ、知らないうちに」
俺が払ってるの?そりゃないよ