空気公団:融

Photo:2001. Sumida-River, Japan, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film RHP III, F.S.,
Photo:2001. Sumida-River, Japan, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film RHP III, F.S.,

道路公団、地下鉄公団、公団もいろいろあるけれど、今日紹介するのは空気公団。

このアルバム「融」が、メジャー 1作目ということで、あんまり有名なグループではないと思う。僕もケーブルテレビの CM でちょっと見かけて、そのあんまりなバンド名に「やられた」と思ったのが初めてだった。

女性 3人、男性 1人の摩訶不思議なメンバー構成。お話、みたいな歌詞。ピアノと、オルガンと、ギターの、ちょっと変わった編成。なんだろう、ジャンルは POPS だろうか。少なくとも、CD 売り場ではそのように分類されている。


妙なヘタウマバンドではないけれど、なんというか悪い意味ではなくてプロっぽくなく、無理矢理感動とか、こみ上げる共感とかそういうのでもない。例えるなら、学校の時の友達が出したアルバムが届いたような、しかも、その娘のことをちょっと好きだった、みたいな感じ。

普通の感覚、普通の感じ。

ちゃんとした音質とクリーンなミキシング。意図されたアナログ感覚とか、生活感とかは、あくまでバランスしていて、破綻の中に芸術があるとか、そういうのではない。僕的に、それはとても気分がいいレンジだ。

空気公団、いいね。


追加情報:マスコット??のグリンピース君は、これ に似ているような気がするのです。兄弟?


解説:月島あたりから、隅田川はかちどき橋方面を望む。都会でも、こんなに空が綺麗なことがあります。
注:いつのまにか、メンバーが減って、3人になってました。

すいか?

雨の原宿。まだ、晩冬の頃だったか。

某所にある、定食屋っぽい飲み屋での送別会。その頃、オフィスが移転することになって、オフィスビルの警備のおっちゃんの送別会をやった。いつも残 業で遅かった僕たちは、見回りに来る彼と仲が良かったのだ。その店は、おっちゃんの馴染みの店で、とにかく銀鱈の焼いたのが旨い。まあ、それは本題ではな くて、、。

帰りの JR 原宿駅で、謎のポスターが張り出されていた。
「すいか?」

JR らしからぬコンセプトのポスターには、スイカのような物体と、何故かペンギンがプリントされていた。ようは、非接触型改札システムのことだと理解してからもなお、僕はペンギンと「スイカのようなもの」の微妙な関係に思いを巡らさざるおえなかった。う?む。


それから半年あまり、いよいよ Suica が本サービス開始。JR をあまり使わない僕にとっては、たいして意味はないし、そんなもん導入するぐらいなら運賃下げろとか、パスネット と統合しろとか、時差回数券を導入しろとか、まあ、いろいろ言い分はあるのだけれど、何が気になるってあのペンギン。しかも蓋をあけてみれば、テレビ CM では、僕の尊敬する数少ない芸能人 なぎら健壱 がペンギンを演じて(被って)いる。それだけで、この際積極的に、Suica を導入していきたいと思っているのである。

僕としては、あの品川駅とおぼしき改札で(違うかな?)なぎらペンギンに Suica の使い方を教えて欲しい。タッチ&ゴーだ。

注:Suica は、首都圏の JR のみでの導入だそうです。

トロッコ道

Photo: 2001. Yakushima, Japan, CONTAX T3 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/35, Fuji-Film RHP III
Photo: 2001. Yakushima, Japan, CONTAX T3 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/35, Fuji-Film RHP III

「洒落になんね?」

登山ルートの入り口に立った我々の、最初の感想である。うち捨てられたような、トロッコの軌道。手元にある、ペラペラの案内図(観光センターでも らった)によれば、この線路に沿ってひたすら 2時間ほど登り、そこから更に山道を 2時間ばかり辿ると、目指す縄文杉にたどり着くらしい。午前 7時、朝霧が晴れ、太陽が眩しく差し始めた。つまり、登山を始めるには、ちょっと遅くなってしまっているということだ。果たして、日没までに下山できるの か?


目の前の沢にかかる、危うげな橋。枕木には杉板が渡されており、なんとか歩けるようになってはいるものの、手摺りらしきものは無し。勝手に歩いて勝手に落ちろ、的な風情。実に、縄文杉に向けての登山は、この橋梁から始まるのだ。

「こんな道ばっかりなのか?」

そして、こんな道ばっかりだった。3つめから、僕は橋の数を数えるのをやめた。でも、人は慣れる。やがて僕たちは、この手の橋や、危なっかしい崖道に慣れた。(横風が強いときは、ちょっと恐かった)

そして、ついには、単調なトロッコ道に飽き始めることになる。


注:写真は、コースの中盤あたりにかかる橋梁。最初は、写真を撮る余裕なんてないです。見た目、普通の線路のように広く見えますが、実際はトロッコ用の線路なので、えらく狭いです。そして、板はガタガタしています。