台湾の記事一覧(全 15件)

台湾名物

Taipei in the dusk
Photo: “Taipei in the dusk” 2014. Taipei, Taiwan, Richo GR.

空港からホテルに着いて、言われるがままにタクシーに詰め込まれて、気がついたらかき氷屋の前。

前回台湾に来たときに、恐らくは水道水で薄められたタピオカティーでマーライオン並みの嘔吐を経験して以来、生水生氷の類は口にすまいと思ったのだが。


台湾名物マンゴーかき氷。更なるリスク上積みでミルク氷も選べるようだが、それはしない。なんか、洗面器みたいな器に入ってきた。冷凍物を使わないというポリシーのマンゴーは、確かに新鮮なマンゴーであるが、別に氷と一緒じゃ無くてマンゴーだけ食えば良くないか?というのは言わないでおく。

いくら名物のかき氷と言ったって、こんなに量が食えるかクソボケと、思いつつも何んとか食べ終えて街に出ると、さっきまで、焼けるような蒸し暑さだった街路が、なんのことはない、風の爽やかな普通の夕暮れ手前になっていた。

氷の力は凄いのだ。

琉球

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

台湾の中正駐機場。僕らが乗るEG292の行先表示は「琉球」だった。

こういうのって、どうなんだろう?何かの意図があって、「琉球」と書いているのか。あるいは、これがごく普通の呼び方なのだろうか。


アジアの歴史(それは太平洋戦争よりもっと前からの話)は、とても複雑で、こんなふうにしれっと書かれている「琉球」という呼び方にも、もしかしたら、誰かの思いがあるのかもしれないと思った。(何もないのかもしれないが)

龍山寺

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 1995. Taipei, Taiwan, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

元日本軍属のたち。彼らに日本への憎しみはない。そして僕達は、彼らを知らない。


台北にある、龍山寺。ここには日がな一日、より集まる老人たちの一団がいる。彼らこそ、かつて「大日本帝国」の軍属として、日本の旗のもとに戦った 人たちだ。歴史というのは、教科書に書いてあるほど理路整然としたものではない。彼らの立場もまた、オフィシャルな歴史というものからは、語られることは ないのだろう。では、歴史とは誰がつくるものなのだ?

この写真を撮ってから、7年以上。事実も、記憶も、思いも、押し流し、年月は過ぎていく。