イデオロギーとか、民族とか、政府とか、領土とか、色々ある。

Mutton hot pot

Photo: “Mutton hot pot” 2013. Tokyo, Japan, Apple iPhone 4S.

イデオロギーとか、民族とか、政府とか、領土とか、色々ある。
でも、そういうのを超えて、何百年とか、何千年受け継がれてきたのが、食べ物の文化で、その普遍性とか、浸透力とかは、凄く細胞にしみる。

電車の中で安倍総理の論文”Asia’s Democratic Security Diamond”を読んで、中国の脅威について考えて、で、30分後には北京語の飛び交う中で羊鍋を食べる。


思いっきり熱くして、と頼んだ紹興酒がしみる。北京の裏路地で初めて火鍋を食べた時とおんなじに美味しい。壷に入って出てくる、謎の漬けダレをつけて、軽く煮た羊を食べる。ニンニクとザーサイと、他に一体何が入っているのかさっぱり分からない。

火鍋の美味しさに、領土とか、政府とか、そういう事はまるで関係が無い。鼻血が出るほど寒い、北京の冬に体にしみた味は、日本の冬でも、やっぱり美味しかった。

ウェルカム

Web サイトに飛んで、いきなり画面を覆い尽くす広告が出てくるサイトが有る。

メディアな人たちと打ち合わせていて、あの腹立たしい全面バナーを、ウェルカムバナーと言うのだと初めて知った。

やられている方は、ウェルカムだとはさっぱり思っていないだろう。あれに出稿するのは、自滅行為だと思うのだが、誘導率が上がるのであれば、なりふりはかまっていられないという事だろうか。

インド ビザ申請

インド ビザ申請。茗荷谷。インド旅行にはビザがいる。ビザがいる国って、行ったことが無い。

書類を書いて、ひたすら順番を待つ。ヒマラヤ登山みたいなザックを背負った女子は、何かに本気なんだろう。しかし、いまからザックを担ぐ必要があるだろうか?


思えば、旅の、あるいは日常の、いろんな事を忘れないように文章に書いて来たが、それでも、全体からすれば、いろんな事を結局は忘れてしまったのだ。そんな思いが過ぎる。

戸惑いながら学生旅行のビザ申請をする、旅行代理店の若い女。日本語が通じるはずの窓口で、ひたすら英語で押し通す日本人とおぼしき女。ビザ申請の窓口は、既にカオスだ。


僕よりずいぶん後にやって来たヒマラヤ女は、何故か先に呼ばれてかえっていった。順番とか、そういうのはあんまり、無いのか。既に、インド旅行は始まっている。