思いつきの記事一覧(全 906件)

マラカスを振る白い犬

ここしばらく、家に体温計というものが無かった。

体調の良いときには、買いに行こうなんてみじんも思わないものだし、必要な気がする時には、買いに行く気力が無い。だから、体温計が無かった。


そうは言っても、医者に行くたびに、
「熱はありますか?」

と訊かれて、
「はぁ、多分(測れないからなぁ、、)」

と答えるのは、ちょっと問題。一念発起して、ヨドバシカメラのアウトレットで体温計を買ってみた。セイコーの OEM で National ブランドの 1,500円。高いのか安いのか、よく分からない。緑色のデジタル体温計で、緑色のケース付き。ケースの真ん中で、白いイヌがマラカスを振っている。

暫く使ってみて分かったこと。平熱が、昔より下がっている。僕の平熱、35.1度。これって、多分、低体温というやつだ。不規則な生活と、短い睡眠時間。会社に入ってからの数年で、体質改悪されたらしい。


それから半年。今夏、ついに体温計の威力が発揮される時が来た。

夏風邪、妙に辛い感じ。

測っていくと、数値がぐんぐん上がっていく。36度を突破し、37度を突破し、38度も突破。38.5度を超えたところで、恐くなったので計測終了。体温計、あんまり意味がない。

病院に行ったら、肺炎だって。うげー。

注1:OEM (Original Equipment Manufacturer)
注2:白いイヌの幻覚が見えたわけではなくて、そういうプリントがしてあるということ。

パン屋の話

パン屋の話の続き。

で、パン屋としてはどんなパンを作りたいのかというと、これはもう絶対に「生ハムサンドイッチ」だ。


ある日、ローマの駅で、朝飯を買うために売店に寄った。

ワラワラと、人が集まっているあたりに行ってみる。パン屋というか、弁当屋というか。混沌とパンが積み上げられ、肉がぶら下がっている売店。その Kiosk みたいな狭い店で、おやじが 2名、キビキビとサンドイッチをつくっている。イタリア語なんて読めやしないので、なにやら一番安いやつを頼んだ。

確か、300円ぐらいのものだっただろう。分厚いコッペパンのような大ぶりのパンに、厚切りで匂いの強いプロシュートを挟んだだけのサンドイッチ。 それを紙袋に入れて、渡してくれた。味付けは無し。これが、めちゃくちゃ美味かった。肉とパン。それを、電車に揺られながら囓った。(ちょっと、のどが渇 いたけど)


食肉の輸入自由化に伴って、日本でもいろんな生ハムを食べられるようになった。だから、生ハムのサンドイッチというものも、たまに見かける。レタス とか、オリーブとか、具がいっぱい入ったヤツ。しかし、ただ単にパンに生ハムを挟んだだけの、シンプルなものは見たことがない。あの時食べた、お弁当的 「生ハムサンドイッチ」には、まだ巡り会っていないのだ。

だから、うちで売る。(いや、別に開店することが決まっているわけでも、なんでもありませんが)

まあ、あんまし人気になりそうなメニューじゃないんだけど。

注1:生ハムサンドイッチは、言うまでもなく、自分でつくろうと思えば作れます。なるべく厚切りで、塩分控えめのプロシュートを入手すると良いと思います。

夕方開店のパン屋

パン屋になろうと思っている。

パン屋は朝が早い。早起きの苦手な僕にとって、それがほぼ唯一の障害である。気温が低い朝のほうが、確かにパンをつくるのには向いていそう。だからといって、他の時間帯では絶対にできない、というわけでもあるまい。


考えてみれば、帰宅間際の OL を狙って、夕方に焼き上がるパン屋というのは、案外儲かりそうだ。そういうビジネスモデルのパン屋というのは、あまり見たことがないが。

午後 8時から焼き上がる、夜のパン屋。

どうかなぁ?

注:正確に言えば、パン屋という選択の可能性と実現性について、ときたま考えているということだ。