ネット&コンピュータの記事一覧(全 168件)

スパムメール業者の皆様へ

羊ページにスパムメールを送ろうとしている皆さん、こんにちは。アカウントを削除される覚悟があるなら、かかってきなさい。


さて、ホームページを立ち上げていると、実に多くのスパムメールが送られてくる。最近では、相手の心理に付け入る悪質な内容のメールも多い。(例: 女性の個人名で「お疲れさまでした」などというサブジェクトを付け、開いてみたら URL が書いてあって、それをブラウザで開いたら「有料のエロサイトだった」上に、Java で山ほどウインドウを開かれてデスクトップが収拾不能とか)僕は、一言だけ言っておきたい。インターネットでなにをしようと勝手だが、「俺に迷惑をかける な。」


スパムメールを受け取った場合、皆さんはどうしているだろうか。羊ページでは、頼みもしないスパムメールを受け取った場合、送信元を割り出し、送信 者が契約しているプロバイダに、即刻通報している。ホームページを公開している以上、そういうメールの標的になるのは仕方がないが、泣き寝入りしなければ いけない理由は無い。

プロバイダは、そういう通報には、たいてい対応してくれる。つまり、スパムメール送信者に対する警告と、それでも言うことを聞かない場合は、アカウントの停止・削除である。ということで、羊ページに無断でスパムメールを送って、生き延びたアカウントは未だ無い。

スパムメールを送る人間(業者)は、例え被害者に抗議されても痛くも痒くもない。しかし、スパムメールを送りつけるためのアカウントが使えなくなる ことは、彼らにとってダメージになる。もちろん、彼らは直ぐに次のアカウントを入手するだろう。しかし、どんどん報告してアカウントを停止していくこと で、彼らに金銭的・時間的損害を与え、また、彼らの業務基盤を崩すことができる。


スパムメールに対する苦情は、プロバイダの問い合わせ窓口に、該当のメール本文と、ヘッダ部分を送ればよい。(ちなみに、今まで対応が迅速だったの は So-net と Justnet。場合によっては、その日中に対応してくれる。反対に、何のリプライも返さないのはODN)間違っても、送信者本人に苦情を送らない方がい い。余計なトラブルを招くことになるし、送信者アドレスが詐称されていない保証は無い。

まとめると、

  1. メールがスパムメールであることを確認する(特に、自分が購読を申し込んだものでないか確かめる)
  2. ヘッダを確認して送信元のアカウントを特定する(詐称している可能性もある)
  3. 送信元のプロバイダのサポートメールアドレスを調べる(アドレスはプロバイダのページに書いてある。間違っても、貴方の契約しているプロバイダのサポートに苦情を送らないように!)
  4. スパムメールのヘッダと本文を添付して通報する

別に、みんなでスパムメールと闘おうとか、そういう事が言いたいのではない。ただ、羊ページにスパムメールを送るとこういう目に会うから、ここにだ けは送らない方がいいよ、というメッセージなのだ。でも、これを読まれた方が、この対策を真似していただくのは、いっこうにかまいません。

注1:中には、悪質なものもあって、関係ない人のアドレスを、発信者として設定するケースがある。勝手にアドレスを使われた人は、身に覚えが無いのに、山 のような抗議のメールを受け取ることになってしまう。通報をプロバイダの管理者に行えば、ダミーの送信者に迷惑がかかる事がない。
注2:最近のインターネットでは、「何も信じるな」が原則だと思う。以前、銀行口座を使ったネズミ講のチェーンメールを送られた人が、怒って実名入りの口 座リストを掲載していたが、そういう行為は軽率。書かれた銀行口座は、本当にネズミ講の参加者のものだろうか。嫌がらせに、無関係な第三者の名前を勝手に 入れた可能性はないだろうか。僕だったらそうする。
注3:ヘッダを改竄、もしくは IP アドレスを詐称、もしくは smtp サーバーを不正に利用している場合等は、上記の方法では送信元を特定できません。

参考:通報メールの例文はこんな感じ

To:xxxxx.ne.jp管理者様
Fr:sheep
Sub:貴社契約ユーザからのDM行為に対する苦情、及び処置の依頼

x月x日、貴社契約ユーザと思われるアドレスから、私のアドレス宛に以下のようなxxxxxxxxxxに関するスパムメールが送付されました。

事実関係をご確認の上、適切な対応をとっていただきますよう、お願いいたします。

以上です。

——————以下引用 ———————–

朝 Web

Webは何でも知っていると勘違いしている、インターネット・ジャンキーの皆さん、こんにちは。羊ページです。


さて、羊ページの調査によると、インターネット利用に於いて、新たな習慣が生まれつつある。従来、インターネットは、深夜にやるものだった。それに、真っ向から挑むのが、今回とりあげる新習慣「朝Web」である。

朝起きて、テレビをつける、、前にまずマシンの電源を入れる。そんな人たちが増えている。インターネットでしか手に入らない、重要な情報(最新の日 記、専門的な最新ニュース、昨夜の NASDAQ の株価詳細、最新の羊ページ等)を朝のうちにチェックしたい。そんな欲求が、寝起きにマウスを操作するという、いかにも健康に悪そうな習慣を、徐々に一般 的なものにしているのだろう。
「朝 Web」は快適だ。利用者が比較的少ない朝は、どんな劇重サイトでもサクサク動く。あるいは、前日深夜に更新された日記サイトをまとめてチェックするにも 効率が良い。事実、最近羊ページへのアクセスは、朝7時頃に妙に増加する傾向にある。「朝 Web」という習慣は、かなり一般化しつつあるらしい。


しかし、この新たな習慣の台頭によって、思わぬトラブルも発生している。

起きてきたダンナが朝飯も食べないで、いきなりマシンの電源を入れはじめる。朝 Webに夢中で会社や学校に遅刻する。旅行に行くのにも、「朝Web」したさにノート PC を手放せなくなる。などなど、「朝 Web」は確実に一般化するとともに、その弊害も見せ始めた。


朝、公団住宅の台所。ノート PC をのぞきながら、朝食をとる夫。箸の先は、レタスを探して皿の上を彷徨ってはいるが、視線は Web に注がれている。

冷蔵庫からヨーグルトを食卓に運んできた妻が、その様子を見とがめ、いつものように怒鳴る。
「あなたっ、ご飯食べながら Web見るのやめてください!」
「ん、、あぁ、、」

いらだつ妻、上の空で返事をする夫。新しい、朝の風景。

注1:ちなみに「朝 Web」の台頭によって、「朝刊」が無くなるということは、当分無いだろう。起動時間 0.1秒(開く時間)、30インチのフラットディプレイ(広げた状態)、ページ更新速度数秒(めくる時間に依存)という高性能のWebブラウザ「朝刊」。 この高性能ぶりに、「朝Web」は太刀打ちできない。
注2:「インターネットする」という表現は、まあ、、いいじゃない。
注3:今回の[今日の一言]は、暫くしたら[コンピュータの一言]に移動します。

通信?ベンチャー

「自分はっ、大学時代はっ、、」

僕の横で、さっきから一人称「自分は」を繰り返している、ゴリラみたいな男を眺めていた。営業所の空調は切られていて、開けはなった窓から、初夏のなま暖かい風が吹き込んでいた。
「で、キミはどうなのかね?」

僕に質問が振られた。多分、この会社は、一人称に「自分」以外を使う人間を必要としていない。それは、今までのやり取りから、既に確信していた。
「はぁ、私は、、」

やたらめったら出した、就職活動のセミナー申し込みハガキ。僕は、ほとんどあらゆる業種に応募した。中でも、移動通信関連産業には、最も注目していた。折しも、携帯電話市場が、爆発的な成長を始めようとしていた時期であり、そこには際限ない右肩上がりの予感があった。

そして、てっきり通信業界かと思って参加した「その会社」のセミナーの資料には、意外な業務の実体が書かれていた。その会社、社名は通信関係のサー ビス業を匂わせているが、実はコピー機と携帯電話のディーラーだった。資料を読めば、会社の体質は一目瞭然。営業成績とそれに伴うインセンティブが全て。 つまりは金が全て、ということ。そんなの、願い下げだ。面接試験以降、僕はその会社に二度と呼ばれなかった。


しばらくして、新聞の一面に、しばしばその会社の名前が登場するようになった。間もなく、その会社は急激な株価の上昇によって、日本の新興企業の代 表格に祭り上げられていった。証券会社が「お勧めの銘柄」として紹介し、週刊誌には提灯記事が踊った。ネット関連株と言われていたが、実際はそうではな い。結局は、携帯電話を中心とした物販会社だった。しかし、その会社の株がブームになってしまうと、だれもそんなことは気にしなかった。

あの会社の業態、あの会社の戦略で、その株価は妥当なのか?そんな疑問にはっきりした回答はないまま、株価は上昇を続ける。僕は、その銘柄に全く関心が無かった。だって、コピー機と携帯電話のディーラーなのだ。それ以上でも、それ以下でもない。

一時期、20万円を超えた株価は、初の営業赤字決算を境に突然暴落する。連日ストップ安、売りが殺到しての比例配分、関連会社の相次ぐ倒産と、株主にとっては悪夢のような2ヶ月が過ぎた。今では株価 5,000円を大幅に割り込みながら、なおも下げ続けている。


安物の折り畳みテーブル、パイプチェア、冷房の切られた室内。にこやかで、無個性な面接官。とにかく金を集めてくること、それ以外は、最低限で十 分。僕が見たあの会社の印象は、そんな感じだった。人間を使い捨てにしそう、そんな気がした。そして数年後、ついに一つの幕切れ。