フォトエッセイの記事一覧(全 320件)

カーーーールツァイス!

Photo: 1999. Nagano, Japan, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 1999. Nagano, Japan, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

このサイトに載せている写真というのは、その大半を Carl Zeiss(カール・ツァイス)のレンズで撮影している。Carl Zeiss というのは、普通はあんまり馴染みのないマニアックなレンズメーカー。知っている人は知っているという感じが良い。

しかし最近、その Carl Zeiss にメジャー化の危機が、、。


「なんといってもレンズが違う。カーーーールツァイス!」
う、、。
「ドイツのカーーーールツァイスだから、画質が違う!」
うう、、。
「こんなにシャープ、カーーーールツァイス!」
ううう、、。

今日もテレビの中から、ジャパネットたかたの タカタ社長がほえている。その妙なイントネーションと、やたらに伸ばしの入る独特の口調が、僕の脳髄を刺激する。Carl Zeiss はあくまでカール・ツァイスであって、カーーーールツァイスではないが。

まあ、それはそれとして、最近の通販は、なんだかちゃんとした商品を売っていることが多くて驚く。カーーーールツァイス搭載の SONY Digital Handycam が 11万 8千円。今なら三脚とテープ 5本も付いてくる。

お得だ。

お得か?


冷静に計算すると、いくらテープが 5本付いてたって、あんまりに安くないぞ、という説もある。あるいは、デジタルズームの性能と、レンズが Zeiss なのは、あんまり関係ないんじゃないかなぁ、という説もある。そうはいっても、今日も社長の謎トークに惹かれて、見てしまうのであるが。


注. Carl Zeiss: 1846年にドイツのイエナ (Jena) に端を発する、総合光学機器メーカー。顕微鏡、眼鏡、カメラレンズ等、いろいろつくっている。

「地雷を踏んだらサヨウナラ」

Photo: two contax cameras
Photo: two contax cameras

浅野忠信 主演の「地雷を踏んだらサヨウナラ」を見ていた。

戦場カメラマン 一ノ瀬泰造(通称:Taizo )を題材にした映画だ。カメラマンってあんな風に撮るんだなぁ、とか思いつつ。


船上で、燃え上がる積み荷を消火する男達。それを撮る Taizo に罵声が飛ぶ、
「お前も消せ、誘爆するぞ!」
「俺の仕事は撮ることだ、お前は火を消せ、俺は撮る」

本当にそんな風に言えるものだろうか?あるいは、そんな言い方が正しいのだろうか。よく分からない。

まあ、今年も写真を撮ろうかなと、思っている。

注1.浅野忠信のご飯のたべっぷりが気持ちよい映画です。やっぱ Nikon かぁ、とか思ってしまいますね、一瞬。
注2.映画の舞台はカンボジア。それっぽい背景で CONTAX を撮ってみました。

年の瀬

Photo: 2000, Kyoto, Japan, Nikon F100, Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji-Film, F.S.,
Photo: 2000, Kyoto, Japan, Nikon F100, Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji-Film, F.S.,

季節感もなにもなく、年の瀬。

仕事納めの日。いつもの月末と同じように、ほったらかしにしておいた精算やらをまとめてやって、いつものビストロに行って早めの晩飯を食べる。疲れているせいか、あまり喰えない。卵の薫製とか、そんなものを少しづつ食べる。
「もう今年は最後ですから」

と、主人が残りのケーキをありったけ盛って出してくれた。


年の瀬のある日。

京都、塀の上を見上げると、職人が松を整えていた。研いだ植木鋏が、鋭い音をたてて枝を刈り込んでゆく。高い空に、青々とした常緑樹の葉が清々しく、新年を迎える準備として、とても好ましいように思えた。

年々、薄くなっていく季節感。それは、僕が年をとっていくせい、だけではあるまい。


ちなみに、羊ページ管理者は年越しは、MXテレビ を見ております。あらゆる意味で、面白いです。

皆様、良いお年を。

注1. MXテレビ。東京周辺で主に視聴可能な放送局。ある意味恐いものナシ、失うものナシの企画力が凄い。また、日本でも数少ない、完全ノンリニアの放送局(だったはず)