赤提灯とパスタ

Photo: 2002. Tokyo, Japan, Canon PowerShot G1 2.0-2.5/7-21(34-102), JPEG.

Photo: 2002. Tokyo, Japan, Canon PowerShot G1 2.0-2.5/7-21(34-102), JPEG.

美味い店。

入る前にこれを見極めるには、それなりの経験とセンス、そして運が必要。見た目が洒落ていなければいけない、ということではない。雑然とした感じの外観でも、なんとなく美味そうなオーラを出している店というのも多い。

しかし、いくらなんでも赤提灯に「パスタ」はないだろ。


スモークチーズのグリルを、テカテで流し込みながら、懸案のパスタを待つ。店内は(赤提灯なのに)ルート 66 をモチーフにした謎のアメリカンテイスト。店の隅では、常連とおぼしきジーンズ姿のおっちゃん達がビールを飲んでいる。

生トマトとベーコンのパスタ。

愛想の良いウエイターが運んできたパスタは、存外美味かった。ベーコンが、きちんとベーコンだった。ツルリと食べて、ウィルキンソンのジンジャエールで飲み下す。

窓の向こうに、赤提灯が揺れていた。


注:ウィルキンソン・ジンジャエール、かなり辛いが美味いジンジャエール。アサヒ飲料が製造する日本産というのは、ちょっと意外。詳しい情報は、ウィルキンソン・ジン ジャエール愛好会でどうぞ。

クワガタ登場

朝起きると、部屋の壁にクワガタがたかっていた。

なんだか、ひどく薄汚れて埃まみれになっていたが、たしかにクワガタで、しっかり壁にしがみついていた。山の中というわけでもないのに、なぜクワガタが。どこかの家で飼われていたのが、逃げ出してきたのだろうか。


とりあえず、暑い中を壁に張り付いていたのだから、なにか食わせてやるべきだろう。キュウリ?スイカ?あいにく、冷蔵庫にそういったものはない。調べてみると、クワガタの食料はヨーグルトや腐ったバナナでもいいらしい。

クワガタを苺の入っていたパックに移して、ヨーグルトを一塊置いてみる。最初は戸惑っていたようだが、そのうち、乳清のあたりを飲み始めた。気に入ったかどうかは分からないが、まあ食えるらしい。ついでに、ティッシュの空き箱を加工して屋根をつけ、日陰をつくっておいた。夜行性だから、このほう が、落ち着くはずだ。


さっき見たら、日陰に移動してくつろいでいた。少し、元気になったようだ。

就職活動のありがちな勘違い

就職活動の季節だ。

街に、それっぽい人たちがあふれている。自分のキャリアを決める重要な時期だけに、学生の皆さんはしっかりと企業を選び、最後まで頑張って欲しい。 ちなみに、羊ページ管理者は学生だった頃、就職説明会参加申し込みの葉書を書くのが面倒で、ホームページからの申し込みができる企業しか受けなかったが。


ところで、外資系の会社に勤めていると、ありがちな勘違いをしている学生にでくわすことがある。曰く、
「海外で働きたいから、外資系の会社を志望しています」

はっきり言って、それは違います。ちょっと考えれば分かるが、海外の企業が、日本で事業を行うためにつくったのが、いわゆる外資系。だから、外資系の主なビジネスの場は、海外ではなくて、むしろ日本なのである。

外資の大半は、日本の顧客に対して商品なり、サービスなりを提供して飯を食っている。したがって、とにかく海外で働きたい、というならむしろ日本企 業に就職するべきだろう。製造業の海外工場とか、商社の海外代理店とか、門は狭いかもしれないが、ちゃんと海外で働くことができる、、かもしれない。

もっとも、単に海外で働きたいなんていう志望動機自体、どうなんだ、という話はあるが。

注1:日系か外資か、就職の際の最大の選択基準は、どっちの文化が自分に合いそうか、っていうことだと思います。あるいは、どっちの文化に染まりたいか、ということでもあります。これは、純粋に好みの問題。
注2:別に外資系は海外勤務できない、というわけでもないです。ケースバイケースでしょう。