ネット&コンピュータの記事一覧(全 168件)

BeOS 続き

さて、BeOS の続き。

BeOS を少し使ってみての印象として、「あえて言うなら、SGI の IRIX に近い」。

Unix をベースにしている(だよね、たしか)ので、Unix を使い慣れた人のほうが、Mac や Windows のユーザーよりも Be に親しみやすいはずだ。Beterm を開くと、お馴染みの Unix コマンドが使える。vi と打てば、やっぱり vi が上がった。ディレクトリ構成は特異だが、挙動は Unix マシンとさほど変わらないので、とまどいは少ないと思う。

Movie などを再生したり、OpenGL のデモを使った限りでは、やはり NT よりも軽い。ハイエンドのマシンで、フォトレタッチや、レンダリング、DTP などの重い作業を行うのに向いているという印象を得た。このままいくと、Be は NT を置き換える OS というよりも、Mac の市場を脅かす存在になりそうだ。

Be は速くて軽い、という噂は前から聞いていた。もちろん、ハードウェアの性能を超える高速と言うことはありえないから、その速度は予想の範囲内だった。で も、「やっぱ、俺の PC は速いんだよな」ということを思い出させてはくれる(NT を動かしていると、自分の PC が日々遅くなり続けているような錯覚に陥るのだ)。リソースの消費量という点では、NT より驚くほど効率的ということはないようだ。(いろいろ動かすと、起動時に 40MB ぐらいはメモリを食っている)

GUI がまともな Unix 作れば売れるのに、という漠然としたアイディアを形にすると、ちょうど Be のようなものになるのかもしれない。Linux も同じだが、もとからあるものをベースにしているうえに、互換性をあまり気にしていないので、新しい OS の割に性能がいい。安定性という観点からみると、現在のリリース3 の段階ですら、十分な域に達している。(ただし、現状では、ハード構成を選ぶ。例えば、CD-ROM のベンダーぐらいしか相違のない、知り合いのマシンでは、満足に起動しない。)

今の OS に飽きている人、トライしてみる価値はあります。

BeOS for Intel

噂の BeOS for Intel をインストールした。

かなりハードウェアの構成を選ぶという話だったが、僕のマシン(詳細は information の所を見て下さい)ではあっさりインストールできた。バンドルのパーティションマジックで BeOS 用のパーティションを切り、あとはブートフロッピーから起動して、CD-ROM でインストールするだけ。

インストール時のオプションはクリーンインストールか?オプショナルのものを入れるか?の 2点だけ。起動後の設定も極簡単で、インストール開始から使い始めるまでに 30分程しかかからなかった。ファイルのコピーも含めて、30分である。

ネットワークの設定も簡単で、PPP接続まで設定しても 3分ぐらいで出来る。もちろん、再起動は必要ない。SB64AWE Gold もインストール時に自動認識されたし、Millenium も OK。べたべたの構成にしてあるのが功を奏したようだ。

そして、驚くべきなのは起動の速さだ。NT の OS 選択画面から BeOS を選んで、BeOS が完全に起動するまで 20秒。20秒!

まだ、Intel 用の Beware の数は少ないし、日本語も使えない(正確に言えば、フォントと IME が無い)ので、他の OS から移住するのはとても無理な話だ。しかし、この軽さは、素晴らしいし、扱いも Linux 等に比べると簡単だ。もしかすると、大化けする可能性を、この OS は秘めている。

amazon.com

インターネットショッピングって使ったことありますか?

ネットの事に詳しい人に限って、用心深いので使ったことが無いんじゃないかと思います。

普通、個人情報をネットに流す事には不安を覚えます。特に、ネットを知っていればなおさらだと思います。確かに、世の中の技術はかなり進んでおり、 特に公開鍵暗号を使用した通信であれば、まず破られることはありません(破っても、コストが見合わない可能性が高い)。しかし、Internet のセキュリティー技術である、SET(Secure Electronic Transaction) や SSL(Secure Socket Layer) は通信内容の暗号化やサイトの認証は行ってくれますが、相手の業者や商品が本当に信用できるのか否か、までは技術ではどうにもならないのです。

アンケートの結果や、自分の購買履歴が転用されたり、流出するのではないか、という不安が非常に高いため、私自身も今までネットでの買い物はしたことがありませんでした。

ところが今回、ある洋書を手に入れなければならず、しかも日本の書店には在庫が無かったため、 amazon.com にアクセスしました。

このサイトは、インターネット上で最も成功した仮想店舗の一つです。有名ですし、ビジネスとしても安定しているため、データを不正に利用したりする 危険は少ないだろうと判断しました。実際に利用してみると、インターネットと書店という組み合わせが、この店舗の成功の大きな要因だったことが分かりまし た。amazon.com はサイトの設計が非常に良くできています。また、データベースもしっかりした豊富な内容です。

実際、買いたい本さえ分かっていれば、数クリックで目的の本にたどり着けます。各本毎に表紙の写真や読者からの反響も読めます。(これは、凄いですよ)

そして、海外からの顧客にとって、最大の魅力は「数十パーセントの値引き」です。再販制度の日本では、本に値引きなど考えられないわけですが、ここで一度にまとめて買えば(本には関税もかかりません)送料が相殺されて、現地で買うのと同じ価格で買うことができるわけです。

注文は簡単。商品を選んでどんどんバスケットにいれていき、最後に精算します。住所やクレジットカードナンバーの記入など、プライベートな情報が流 れる部分は全て SSL を使用した通信です。SSL 自体は、安全と言われているプロトコルですが、U.S. の外からアクセスしている場合、SSL の暗号強度が 40bit までしか使えないのが、かなり気になりました。(もちろん、カード番号を FAX や電話で後から伝える方法もとれます。)

一度買い物をするとユーザー登録が行われることへの不安は、データの転用等をしない旨の宣言がされており、「なんとなく」安心できます。

注文が完了すると、(望めば、ギフト用に包装もしてくれます)すぐに確認のメールが送られてきます。もちろん、自分の注文が現在どのような状態にあ るのか(シッピングされているのか、否か。)は、amazon.com の自分専用のページから(SSL です)確認できます。唯一の不満は、追跡できる範囲がシッピングに出されるまでで、その後の本来使用できるはずの DHL の追跡機能が使えない(荷の DHL 追跡番号が分からない)点です。いったん、amazon.com の倉庫を商品が出てしまうと、あとは海を渡ってくるを黙って想像するしかありません。

商品の到着時期は極めて正確でした。僕は(急ぎだったので)一番高くて速い DHL のビジネス・エクスプレス(送料 1冊 3,000円)で送ってもらったのですが、ホームページにあるとおり、5営業日できっちり配送されてきました。

包装はしっかりしていて、amazon.com と書かれた段ボールの中に、ビニールで 2重にシュリンクパックされた商品が入っています。店主からのメッセージと、おまけのマグネットまで入っていました。「手荒に扱われて、ゴミみたいになっ て送られて来るんじゃないか」という疑念は無用でした。

僕が買った本はかなり大物で、$160 ぐらいのものでした。これぐらいの価格になると、値引きが効いてきます。一番速い方法で送っても値引きと送料が相殺されて、定価ぐらいにおさまりましたので、非常に満足でした。(ちなみに、日本の大手書店に問い合わせたところ、この本が手元にとどくまで 3ヶ月程度かかるとのことでした。恐らく値段も定価よりだいぶ割高になると予想されます。)

とにかく、きめの細かい確実なサービスには感心しました。本とインターネットは相性がとてもいいのです。検索が便利だし、重い本を探して歩く必要がない。しかも、在庫が豊富で、たいていの本は 24時間か 48時間以内にシッピングしてくれます。それに、ほとんどの本に値引きもある。ネットと一緒に使うことで、書店の新しい形を築いています。

疑い深い人、一度利用してみては?