「恩というものは受けた人に戻らないで次の人へつながっていくもの」

僕が読んでいるサイトの中で、いつも、これは凄いなぁと思う言葉が載っているサイトがある。

デザイナーの人のサイトなのだけれど、この人の言葉って凄い気がする。何度か、勉強会みないなものに参加させてもらったことが有ったのだけれど、彼の作るカタチの凄さみたいなのは、正直僕は専門外なのでよく分からなかったのだが、話される言葉が凄いと思った。

そのサイトに、ちょっと前に載っていた言葉。


「恩というものは受けた人に戻らないで次の人へつながっていくもの」

そうなのかなぁと思う。僕を支えてくれた、僕を成長させてくれた、あるいは、僕のためにいろんな犠牲を払ってくれた、そういう人に、僕は多分なにも 返すことができないのかなと思う。でも、そうして他の人に、僕が繋がっていくことができるんだとしたら、それは許されるんだろうか。

注:Michio Akita, Information Lff. 現在のサイトでは引用元を発見できず。

NASA方式ラーメン

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東京某所。
深夜にラーメンを食べようと店にはいると、2階に通された。
そして、その光景にぎょっとする。カウンターを並べた、とでも言うのだろうか、ミニシアターというか、NASAの司令所というか。スペース効率を突き詰めたのだろうが、そうしてたどり着いた場所は、食べ物屋には見えなかった。
目線の先には、大きなプラズマテレビが設置され、NHK BSが流れている。ラーメンに、長細いカウンターに、流しっぱなしのテレビ。よくよく考えてみると、正しいラーメン屋のスタイルを守っていると、言えなくもない。いったいこの店は、受信料を払っているのだろうか。そればかりが、ひどく気になった。
ラーメンの味は、よく分からなかった。

ふぐとフルーツ寒天

Photo: フルーツ寒天 2007. Japan, Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.
Photo: "フルーツ寒天" 2007. Japan, Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

ふぐを食べた。

一週間に二回。最初は大阪の法善寺横町。入り口に予約の名簿を持った兄さんが立っていて、ひっきりなしにお客が訪れる。座敷は清潔だけれど狭くて、隣ではジャージを着たオッサン達が、鍋をつついている。

ぶつ刺しという、分厚く切った身に、山ほど葱をのせて食べるやり方は、上品じゃないけど美味しい。瓶ビールから初めて、甘ったるいアル添のひれ酒に進む。

自分で煮るから、焦るとちょっと生だったりとかするわけだが、それもまた良い。箸から逃げるマロニーちゃんを掬いだして、渾身の注意を払って自作す る仕上げの雑炊には、焼肉的楽しさがあるな。鍋だけなら、一人前 3,000円見当。何度も書いているように、大阪は好きではないが、ふぐが安くて美味しいのは確かだ。東京で食べる似たような値段のふぐとは(あんまりう まくない)、違うモノだと言っておきたい。


そして、翌々日、東京は人形町。最近店が移転したみたいで、つくりもゆったりの個室。店の姐さんが鍋奉行してくれるので、生を喰ったりしないで済 む。(気がはやって、姐さんに隠れて勝手に切り身を放り込んだりしていたが、お上品なお店なのでそういう行為も見て見ぬふりをしてくれる)ふぐはとても大 ぶりで香りも良い。鍋一面に春菊を散らしたりするのも気が利いてるし、雑炊を作るときにマロニーちゃんが鍋底に沈んで邪魔をするようなことは無い。(そも そも、そんなものは入っていない)

グラスの生ビールから初めて、巨大なひれがのっかる(湯飲みに入りきらない)ひれ酒に進む。更に、自家製のポン酢飲み放題というのも、ポン酢マニアにはたまらないと言える。お一人様 2万円超。毎週行ったら破産だ。


まあ、どっちもそれぞれ美味しいと思う。で、あえて言うと、人形町の方はデザートがお気に入り。

同行者の一人は都度「寒天の変なデザート」とつれないコメントをしているのだが、個人的にはこの変なデザートは相当好き。寒天で固めたあまり季節感の無い高級げなフルーツに、さらっとしたカスタードのようなものが、かかっている。これだけ、お土産用に売ってはくれまいか。