「おっ」
「何」
「でかいネコ」
「五月蝿いよ」
「ふとってんな、ドラえもんみたいだ」
「失礼だね」
「なんでおまえだけ、にげないの?」
「関係ないだろ」
「しゃしん、とってもいいかな」
「勝手にしろ」
「ここらへんは、たべものがいいのか?」
「まずまずだな、でも、そんな楽ってわけじゃ、、」
「なさそうだね、その はなのきず」
「、、ふん」
「のらにはみえないくらい、いいけなみだなぁ」
「、、」
「それに、どうどうとしてる」
「撮ったらさっさと、、」
「、、行くさ、じゃましたね」
「、、ふん」
写真と紀行文
「おっ」
「何」
「でかいネコ」
「五月蝿いよ」
「ふとってんな、ドラえもんみたいだ」
「失礼だね」
「なんでおまえだけ、にげないの?」
「関係ないだろ」
「しゃしん、とってもいいかな」
「勝手にしろ」
「ここらへんは、たべものがいいのか?」
「まずまずだな、でも、そんな楽ってわけじゃ、、」
「なさそうだね、その はなのきず」
「、、ふん」
「のらにはみえないくらい、いいけなみだなぁ」
「、、」
「それに、どうどうとしてる」
「撮ったらさっさと、、」
「、、行くさ、じゃましたね」
「、、ふん」
その日、京都はこの冬一番の冷え込みになった。
早朝、吐く息は白く、ピリッと冷えた体に、トロトロに炊かれた朝粥はなんとも美味だった。タクシーに乗り込むと、運転手は「これで、ようやく京都の 冬らしくなってきましたわ」と言った。そして「それでも、あとは氷が張らんと、ホントに京都の冬とは言えませんな」と続ける。
なるほど、寒さこそが、京都の冬。底冷えのする市街は、なんとも寒々しい。冬は、寒い。それが四季というもの。
お寺の本堂に、野良が丸まっている。カラカラと乾いた寒風が吹き抜け、庭師が松の木に正月の準備を施している。
年の瀬の風景。
お魚のいるところ、猫あり。ということで、ここ神戸にも、もちろん猫はいる。
神戸の茶碗夫婦の(このページの下の方を参照)新居1階は、コンビニになっている。そのあたりに出没するこいつは、野良にしてはあまりによい毛並 み。
友達の嫁が買ってきたさきイカは、お気にめさなかったよう。気高いこいつは、コンビニご飯なんて、食べないらしい。その割に、コンビニの前をうろう ろしているのは、どういうわけか。
写真を撮ろうとすると、プイと横を向いてしまう。そのくせ、誘うようによってくる。人気のある猫特有の余裕を感じさせるヤツだった。
「だからジッとしてろって!!撮れねぇだろっ!」