海蛇の干物

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

国際通りを少し脇に入った、市場。

店頭に、真っ黒いひものらしき物を発見。海蛇の干物のように見えるが、、たぶん、そうだろう。陳列位置からして、主力商品か。(ウソ)

沖縄の食文化は、極めて独特。こういう言い方は、誤解を招くかもしれないが、日本の郷土料理の一種というよりは、別の文化のなかの料理と考えた方が良い気がする。

僕が異常に好きなのは、通称「ポーク」と言われるランチョンミート。米軍占領時代に広まった、いかにも「アメリカ」な食べ物だ。(実際には、デンマーク産がメジャーらしいが)油たっぷり、塩気もばっちりで、本当に体にワルそうなのだが、そこが良い。

これを、適当にスライスして、カリカリに焼いたら、、。僕はビールはたいして好きではなのだけれど、これはビールと一緒にいただきたい。あるいは、卵と一緒に炒めたり、沖縄そばに入れても、美味しい。

それにしても、本土で食べる沖縄料理の高いこと。もうちょっとリーズナブルな値段で食べられるといいのだが。

佐喜眞美術館

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

1995年、僕は沖縄に渡った。10人ほどのゼミのメンバーと共に、もちろん観光気分で。その頃、僕は学生であり、この旅には「単位を取る」という現実的な意味も含まれていた。

米兵による暴行事件に端を発した、沖縄の反基地運動は、当時、頂点に達しつつあった。日本の仕組みや進む方向について、他の選択肢を考える必要があるのかもしれない。そんな風に感じる人が、その当時は多かったように思う。

一枚目の写真。沖縄、佐喜眞美術館。

この美術館は、那覇の中心部、普天間基地のすぐ横に位置している。沖縄戦を主題にした絵を多く飾るこの美術館が、米軍基地の真横に建てられているのは、ある種の皮肉か。

その佐喜眞美術館の展示品の中でも、最も大きな作品。沖縄戦を描いた、巨大な絵の前に座る。絵の中には、コトバが書いてあった。それを、書き取る。

(普天間基地は、海兵隊のヘリコプター部隊が常駐する飛行場。既に、返還が決定している)

懐かしい漢字

Photo: 1995. Paris, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38

Photo: 1995. Paris, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38

パリの街角で、懐かしい漢字を発見。おおざっぱにオリエンタル、というくくりで見れば懐かしいだけだが。

パリの街は暗い。

照明が白銀灯ではなく、白熱灯だということもあるが、照明の数自体が少ないようだ。ライトアップがされているのは、セーヌ川の川縁ぐらいのもので、一般的には最小限の照明しかない。だから、路地なんかは結構怖い。

逆に言うと、日本の都心がバカみたいに明るすぎるのかもしれない。でも、台北は日本みたいに明るかったし。アジアは明るいのかな?

こんな看板を撮ったのは、一つには漢字が珍しかったから。もう一つは、ちょっと面白いセンスだと思ったから。洗練されていない洗練具合、みたいなものが、パリのオリエンタルな看板の典型例っぽくて面白かったのだ。