
薄暗いロンドン塔内部
中世の騎士に扮した兄ちゃんが、お子様を相手に不思議な昔話しをしている。
蝋燭の灯りが、鎖帷子に反射して神秘的。と言いたい所だが、蝋燭は電気で灯っていた。歴史的な建物なので、内部に火の気はまずいのだろう。
塔の内部は、頑丈なオーク材で作られている。日本の城とは、全く似て非なる建物。素敵、というよりは、中世の憂鬱を感じさせるような造りだ。
ロンドン塔の回廊。
今まで訪れたことのある場所の中では、一番「中世」って感じのする場所。大航海時代、多くの植民地を持った大英帝国だけあって、インドから来たらしい観光客を結構見かける。
ロンドン塔のお土産コーナーは結構充実していて、兵隊のミニチュアや、テディーベア(ロンドンだったら、熊のパディントンだろう、という気もす る)、チェスセット、等々、迷いどころ。また、宝石類に特化した売店もあるが、衝動買い野郎は近寄ってはいけない。観光地の売店価格なので、ボッタクリぎ みなのだ。僕は危うく、買いそうになった。
ロンドン塔の窓から、テムズ川に架かるタワーブリッジを眺める。一般には、「ロンドン橋」と勘違いされている、この橋。童謡でおなじみのロンドン橋は、もっと下流にあるそうだ。普通、ロンドン塔の横にあれば、ロンドン橋だと思うわな。
2月のロンドンは、本当に陰鬱な気候。冷たい雨と、湿り気のある風。一瞬の晴れ間はその分気持ちがいいのだけれど、あまりワクワクするような場所ではない。
あげくの果てに、ほとんど唯一の観光名所が石造りの墓場みたいなこの「ロンドン塔」ときては、、。
ただし、この塔の見所は、鬱々とした石垣だけではない。中にある、英国王室の財宝を展示したコーナーは、是非行ってみるとよい。(ロンドン塔に来て しまったら、という話しで、わざわざ見に行くことはないが)世界最大級のダイヤモンドをあしらった、エリザベス女王の王冠や、黄金の塊の杓など、真の金持 ちの宝物が見られる。