「俺は自分の力で会社を変えてみせる!」

Photo: ちょっと暖かい朝 2005. Tokyo, Sony Cyber-shot U10, 5mm(33mm)/F2.8

Photo: "ちょっと暖かい朝" 2005. Tokyo, Sony Cyber-shot U10, 5mm(33mm)/F2.8

「俺は自分の力で会社を変えてみせる!」

と言っている同期の話を「ふーん」と思いながら聞いていたのは、もう5年は前の事だと思う。僕はそれよりも、自分のスタイルは変えないで、それが合わなくなったら、逃げ出してしまえば良いんじゃないかと思った。今でも、実はそう思っている。


不愉快なものには、なるべく近寄らない、というのが僕の基本的なスタンスで、根っこのところでは逃げることはちっとも悪いことだと思っていない。人 の本質は多分、時間がゆっくり変えるものなんじゃないかと思うから、誰かを変えようなんて思わない。何かを変えようなんていう風にも思わない。自分のこと を、ちゃんとやればいいんだと思う。だから、人を変えようとか、会社を変えようとか、そういうのはある種迷惑だなぁとさえ思う。(それは極端か)


ただ、そんな風に思っている割に口を出してしまって後悔することも多い。(むしろ普通より口を出してる気がするが)まあ、口を出すよりは待つ方が良 い結果が出ることを経験として知るようにもなったな。というか、最近、そういうのにかまってる時間とか労力が、ものすごく無駄に思える日々。

Photo: えーと、じゃあまずはイカでも頼みましょうか 2005. Tokyo, Sony Cyber-shot U20, 5mm(33mm)/F2.8

Photo: "えーと、じゃあまずはイカでも頼みましょうか" 2005. Tokyo, Sony Cyber-shot U20, 5mm(33mm)/F2.8

スリランカ料理店にて。羊ページ管理者が食事中、相手の好みを聞いてみる。

「何か苦手なものありますか?」

「えーと、羊、、」

「なぬ?」

マジカルアワー

Photo: A Magical Hour 2005. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

Photo: "A Magical Hour" 2005. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

払暁、撮影者にとってのマジカルアワー。宿のベランダから、未だ生まれぬ朝日に雪山が照らされる。深夜にこの部屋に着いたので、周りの様子はまるで分からなかった。こんなに山が近かったか。目を洗うような白に、裸足でベランダに飛び出した。

残念ながら、コンパクトデジカメでこの色が出ない。(僕の腕なんだろうが)以前、重たい思いをして AF 一眼レフを背負って滑ったのは良いが、低温でちっともうまく動作せず、それっきりスキーにカメラを持って行く気が無かった。こんなことなら、T3 ぐらい持ってくるんだった。


「雪国」に来たのは、実は数年ぶりで、キリリとした寒さが一瞬気持ちいい。まあ、その後は体が冷えてしまって、どうにもならないんだが。

温泉につかってジワジワしていると、足と手の先に温かさがしみ込んでくる。湯気の向こうに、自分の足先が覗いているのを眺めながら、単純に「これはいいなぁ」と思う。旅に出たときに、昔は色々考えたけど、最近はあまり考えないようになった。

深く息を吸い込む時間。