
何度目かに訪れたジャッキーステーキだが、今回は美味に感じた。たまたま肉質が良かったのかもしれないし、焼き加減の問題だったのか、あるいは、深夜に行くのではなくて、普通に夕食として食べたのが良かったのかもしれない。あるいは、このレストランの味わい、のようなものを僕が理解できるようになったせいかもしれない。少なくとも、最初に訪問したときの、「何がそんなに良いのかよく分からない」という疑問は解消した。
改めてステーキ肉を見てみると、徹底的に掃除されていて、筋や脂身は一切無い。同じグラム数でも、歩留まりは相当に悪いだろう。店のカジュアルな雰囲気に対して、3,000円台のステーキは一見高く感じられるが、そのあたりが理由か。実際、ランチは500円からあるし、ステーキ以外のメニューも別に高くない。
タコスも、Mサイズのステーキも、全てちょうど良かった。問答無用で出てくる、薄く・白く・粉っぽいスープも、今回はそれほど悪く感じなかった。一昔前のような、丁寧に作られた外食を、ご馳走として食べる。そういう姿勢で向き合うと、とても良い気がした。
壁にネジ止めされた、昭和40年代ぐらいのテイストのペンキ看板メニューには、演出ノスタルジアではない強さが宿る。
