鍋焼きうどんになぜか入っている伊達巻

Photo: “Unknown spring soup.”

Photo: “Unknown spring soup.” 2021. Tokyo, Japan, Apple iPhone XS max.

帰省しないと決めてしまうと、特に正月らしい料理というものもなくなる。しかし、この時期に食べたいものというのは、有る。つまり、伊達巻きと、三つ葉と、餅だ。

ケーキみたいな値段の伊達巻きを、年末に成城石井で買った。しかし、それをそのまま食べるというのも、ちょっと味気ない。鍋焼きうどんになぜか入っている伊達巻き、あれがなんだか食べたくなった。(鍋焼きうどんに伊達巻きなんか入らない、と言う人も居るだろうが、僕が食べていた店屋物の鍋焼きには伊達巻きが入っていたのだ)


伊達巻きを、温かい出汁に漬していきたい。好物の三つ葉も浮かせたい。そうなるとお雑煮みたいなものだから、餅も焼いて入れたい。冷蔵庫を覗くと、思わず手に取った初物の菜の花も有った。

菜の花を料理すると、なんだか春がもう来たようで楽しい気分になる。餅を焼いて、菜の花を軽く煮て、多めの三つ葉を洗って、食べたいものを全部出汁に入れ込んだら、意味のよく分からない汁物が出来上がった。意味はよく分からないが、春っぽくて、ほの甘苦くて、まずまず美味しい。

マギー 2分クッキング

Photo: “Arranged Maggi 2-minute noodles.”

Photo: “Arranged Maggi 2-minute noodles.” 2020. Tokyo, Japan, Apple iPhone XS max.

「インドの麺」をもらったので、試みに調理してみる。冷蔵庫にあった瀕死のピーマンを刻み、最近常備されている紫タマネギは粗くみじんに。昨日買ってきた、八百屋謹製のサラダも、キャベツの千切りを中心に残っているので、この際始末してしまう。作り方の説明には、日本と違って「具を足すと美味しく召し上がれます」的な事は一切書いていないが、問題はないだろう。

これら野菜を、たっぷりのオリーブ油に放り込む。「今日ヤバイ奴に会った」で観るインド屋台では、だいたいがあり得ない量の油に放り込んでおり、それに従う。ざっくり炒まったら、塩をきつめに、胡椒を少々碾きいれる。コーンとかレタスとか、サラダらしい野菜がだいぶ混ざっているが、問題はないだろう。


麺は、よく見たらネスレだった。(商品のタイトルはマギー2分麺。マギーはネスレが1947年に買収したブランド)流石世界最大の食品コングロマリットだ。まあ、これなら大丈夫に違いない。麺を投入し、袋のインストラクションに従って4分割しようとしたが、そんなことは出来ない。麺は複数レイヤーにまず割れて、そこからキットカットのように8等分になった。まあ、問題はないだろう。

そこにお湯を投入。規定の200ccだと明らかに足りないので、倍ぐらい入れる。パッケージにバンドルされた小袋から、結構な量のマサラを入れるが、野菜が多いのでどうも心許ない。カレーを作るときに使っている、ガラムマサラとクミンシードを適当に足す。これでは元の製品の味が分からない気がするが、問題はないだろう。

暫く炒めて、水分が干上がったらできあがり。水が無くなったらできあがりだと、インド人が言っていたから、たぶんこれで出来上がりなのだ。問題ない。


食べてみると、油分極めて多めなので、ビーガン食とは思えない濃厚さと腹持ち、っていうかしつこい。どこまでが付属のマサラで、どっからがうちのマサラなのかはよく分からないが、あー、こういう感じこういう感じ、という香りが鼻に纏わり付く。凄く美味、ではないが、限りなくインドの「普通」のおかんの味みたいなモノができた。

俺レシピ マカロニサラダ(下町味)

Photo: “Macaroni salad downtown style.”

Photo: “Macaroni salad downtown style.” 2018. Tokyo, Japan, Apple iPhone 6S.

マカロニサラダの事しか考えられなくなった。早速、作っていきましょう。

■材料

  • ママー早茹でマカロニ100g
  • キュウリ2本
  • マヨネーズ沢山
  • マスタード少々
  • オリーブオイル
  • 黒胡椒(粗挽き)
  • レモン汁(ポッカ可)→必須超重要
  • 塩少々

■作り方

  1. 塩を10gを入れて、パスタ茹で機で8分(なんて便利)調理
  2. お湯を切って、オリーブオイルで和えて冷ます
  3. キュウリ2本を切って塩もみしておく
  4. マカロニの粗熱が取れたらマヨネーズ、キュウリ、黒胡椒、マスタード、レモン汁を加えて和える
  5. ホッピーでも買ってきて下さい
  6. 食べる

最初作ってみたものの、なんか味が違うというか、サラダっぽくならない。僕がイメージするとある店(写真)のサラダとはかけ離れている。結局、レモン汁を入れると、その酸味で一気に全体がサラダとしての体裁を帯びる。マスタードを入れておくと、一晩経った後ぐらいに食べると、全体に調子の高い香りが加わる。

このレシピは都心のレシピではない、今風のレシピでも無い。下町の、ちょっとくたびれた外見の居酒屋の味だ。つまり、相当しょっぱい仕上がりになるので注意。

適宜ツナや、ハムなどを入れれば、またバリエーションになる(贅沢になる)だろう。